ニュース速報
ビジネス

独ポルシェ、通期の業績予想引き下げ 第1四半期は中国が不振

2025年04月29日(火)16時48分

 独ポルシェは29日、第1・四半期の利益率が大幅に低下したと発表した。写真は「ポルシェタイカンGTS」。23日上海で撮影(2025年ロイター/Go Nakamura)

Christoph Steitz

[フランクフルト 29日 ロイター] - ドイツの高級スポーツカーメーカー、ポルシェは29日、第1・四半期の利益率が大幅に低下したと発表した。主要市場である中国での販売不振、サプライチェーンにおけるコスト上昇、米国の関税を理由に2025年の業績見通しを下方修正した。

フランクフルト株式市場でポルシェは取引開始直後に6%下落した。

4月と5月の業績に関して、米国による25%の関税が重しとなったと指摘した。関税の将来的な影響は今回の修正後の予想には反映されていないと説明した。

25年の売上高予想は370億─380億ユーロ(421億7000万─433億1000万ドル)とし、従来予想の390億─400億ユーロから引き下げた。営業利益率は10─12%から6.5─8.5%に下方修正した。

LSEGがまとめた通期のアナリスト予想の平均は、売上高が388億ユーロ、利益率は9.7%だった。

第1・四半期の利益率は8.6%と14.2%から低下し、アナリスト予想の9.8%を下回った。

JPモルガンのアナリストは、ポルシェが保守的な業績予想を示したとの見方を示した。26年には2桁の利益率を回復するとの見通しを維持した。

コンサルティング会社オートモビリティ(上海)のビル・ルッソ最高経営責任者(CEO)は、電気自動車(EV)を購入する中国の消費者は、技術面で進化した国内ブランドにより魅力を感じていると分析した。

ポルシェはまた、子会社セルフォースの高性能バッテリー生産の拡大計画を中止すると発表した。中国で高級電気自動車(EV)需要の減少を理由に挙げた。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米首都銃撃でイスラエル大使館員2人死亡、親パレスチ

ワールド

景気「緩やかに回復」維持、米関税リスク引き続き注視

ワールド

中国・オランダ外相が会談、グローバルな課題で協力深

ビジネス

スカイマーク、ボーイング737-8型機6機を発注へ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:関税の歴史学
特集:関税の歴史学
2025年5月27日号(5/20発売)

アメリカ史が語る「関税と恐慌」の連鎖反応。歴史の教訓にトランプと世界が学ぶとき

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界の生産量の70%以上を占める国はどこ?
  • 2
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 3
    人間に近い汎用人工知能(AGI)で中国は米国を既に抜いた──ただしそれは異形のAI
  • 4
    「空腹」こそが「未来の医療」になる時代へ...「ファ…
  • 5
    コストコが「あの商品」に販売制限...消費者が殺到し…
  • 6
    【クイズ】世界で1番「太陽光発電」を導入している国…
  • 7
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 8
    トランプは日本を簡単な交渉相手だと思っているが...…
  • 9
    中ロが触手を伸ばす米領アリューシャン列島で「次の…
  • 10
    【裏切りの結婚式前夜】ハワイにひとりで飛んだ花嫁.…
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 3
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドローン母船」の残念な欠点
  • 4
    ワニの囲いに侵入した男性...「猛攻」を受け「絶叫」…
  • 5
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
  • 6
    コストコが「あの商品」に販売制限...消費者が殺到し…
  • 7
    【クイズ】世界で1番「太陽光発電」を導入している国…
  • 8
    中ロが触手を伸ばす米領アリューシャン列島で「次の…
  • 9
    「空腹」こそが「未来の医療」になる時代へ...「ファ…
  • 10
    人間に近い汎用人工知能(AGI)で中国は米国を既に抜…
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山…
  • 5
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 6
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 7
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 8
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗…
  • 9
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 10
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中