ニュース速報

ビジネス

来年末まで3度の利上げ適切となる公算=米シカゴ連銀総裁

2016年10月25日(火)06時43分

 10月24日、米シカゴ地区連銀のエバンズ総裁は、インフレ見通しと労働市場の改善が継続する限り、2017年末までに3度の利上げが適切となる可能性があるとの見方を示した。写真はワシントンのFRB本部。2014年10月撮影(2016年 ロイター/Gary Cameron)

[シカゴ 24日 ロイター] - 米シカゴ地区連銀のエバンズ総裁は、インフレ見通しと労働市場の改善が継続する限り、2017年末までに3度の利上げが適切となる可能性があるとの見方を示した。講演後、記者団に対し述べた。

総裁は「個人的には現時点から来年末まで、おそらく3度の利上げを織り込む」と述べた。

これは9月会合で示された米連邦準備理事会(FRB)当局者の金利見通しと一致する。2017年末時点の金利見通しの中央値は1─1.25%だった。

エバンズ総裁は利上げ時期については言及を避け、11月、12月、1月のいずれの会合での利上げも大差はないとの考えを示唆した。

その上で、最も重要なことは、利上げを促す条件が何なのかをFRBがより明確にすることだと指摘。総裁自身は失業率が現在の5%の水準から一段と下がり、インフレ見通しが改善するのを確認したいとした。

総裁はまた、米経済は「極めて順調」で、労働市場も「かなり力強い」とし、今年下期は2─2.5%の成長率になるだろうと述べた。

だが生産性の伸び鈍化や高齢化による労働人口の減少が米経済の潜在成長率を押し下げていると分析。長期の潜在成長率は1.75─2%にとどまる可能性があるとした。

エバンズ総裁は、来年の米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を持つ。

*内容と写真、カテゴリーを追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2016 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ラファ攻撃は「人道上の悪夢」、停戦合意に尽力を=国

ワールド

米英豪、ロックビットのロシア人幹部に制裁 ランサム

ビジネス

米金融政策、想定ほど引き締まっていない可能性=ミネ

ビジネス

米当局、テスラに詳細要求 「オートパイロット」リコ
MAGAZINE
特集:岸田のホンネ
特集:岸田のホンネ
2024年5月14日号(5/ 8発売)

金正恩会談、台湾有事、円安・インフレの出口......岸田首相がニューズウィーク単独取材で語った「次の日本」

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国の研究チームが開発した「第3のダイヤモンド合成法」の意義とは?

  • 2

    「真の脅威」は中国の大きすぎる「その野心」

  • 3

    外国人労働者がいないと経済が回らないのだが...... 今も厳しい差別、雇用許可制20年目の韓国

  • 4

    翼が生えた「天使」のような形に、トゲだらけの体表.…

  • 5

    単独取材:岸田首相、本誌に語ったGDP「4位転落」日…

  • 6

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 7

    「ハイヒールが効率的な歩行に役立つ」という最新研究

  • 8

    こ、この顔は...コートニー・カーダシアンの息子、元…

  • 9

    メーガン妃を熱心に売り込むヘンリー王子の「マネー…

  • 10

    ウクライナがモスクワの空港で「放火」工作を実行す…

  • 1

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受ける瞬間の映像...クラスター弾炸裂で「逃げ場なし」の恐怖

  • 2

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロシア空軍基地の被害規模

  • 3

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国の研究チームが開発した「第3のダイヤモンド合成法」の意義とは?

  • 4

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミ…

  • 5

    屋外に集合したロシア兵たちを「狙い撃ち」...HIMARS…

  • 6

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

  • 7

    ロシアの大規模ウクライナ空爆にNATO軍戦闘機が一斉…

  • 8

    ロシア軍の拠点に、ウクライナ軍FPVドローンが突入..…

  • 9

    「500万ドルの最新鋭レーダー」を爆破...劇的瞬間を…

  • 10

    外国人労働者がいないと経済が回らないのだが......…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体…

  • 10

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中