コラム

ロシア「米MD拡大なら核軍縮脱退も」

2010年04月07日(水)16時11分

 米ロ首脳は8日、チェコの首都プラハで新しい核軍縮条約に調印するが、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相はまだシャンペンを抜く気分ではないようだ。


 ラブロフはモスクワで6日、報道陣に以下のように語った。「もしアメリカのミサイル防衛の戦略的潜在力が、量的にも質的にもロシアの戦略核能力の効果に重大な影響を及ぼし始めるようなら、ロシアは条約から脱退する権利がある」


 ミサイル防衛(MD)は、両国が新条約に合意する上で最大の難関だった。とくにアメリカのMD東欧配備計画が表面化してするとロシアが強く反発した。

 迂回策として、条約本体ではMDには言及せず、序文で両国がそれぞれの主張を盛り込むことにした。オバマ政権は、MDを拡大するアメリカの権利は新条約の制限を受けないと主張している。核軍縮に懐疑的な米上院の共和党議員を説き伏せるためにもそう言うだろう。だがラブロフのほうは、そんな話は聞いていないようだ。


 ロシアは、攻撃システムと防衛システムの関連性が条約に明記されている主張する。

「MDとの関連性は、条約に明示されており、法的拘束力もある」と、ラブロフは語った。


 ラブロフは、新条約を上院で批准することがオバマ政権にとって容易でないことを知っているし、新条約に反対する議員がラブロフの発言を引き合いに出して武器にする可能性があることも承知の上だ。オバマ大統領とメドベージェフ大統領が条約に調印しても、MDをめぐる次の戦いは始まったばかりだ。

──ジョシュア・キーティング
[米国東部時間2010年04月06日(火)11時49分更新]

Reprinted with permission from FP Passport, 7/4/2010. ©2010 by Washingtonpost.Newsweek Interactive, LLC.

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国際政治学者サミュエル・ハンチントンらによって1970年に創刊された『フォーリン・ポリシー』は、国際政治、経済、思想を扱うアメリカの外交専門誌。発行元は、ワシントン・ポスト・ニューズウィーク・インタラクティブ傘下のスレート・グループ。『PASSPORT:外交エディター24時』は、ワシントンの編集部が手がける同誌オンライン版のオリジナル・ブログ。

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