最新記事

外食産業

モス「海老天ぷらバーガー」は非常識の塊? ガラパゴス的進化、次の一手は?

2018年5月30日(水)07時00分
圓岡 志麻(フリーライター)※東洋経済オンラインより転載

モスバーガーは5月24日~7月中旬の期間、限定ライスバーガー2種を販売する(撮影:今井康一)

モスバーガーと言えば、注文してから作り始めるため、しばらく待つのが前提のバーガーチェーン。ファストフードであってファストでない、不思議な存在のモスバーガーだが、このたび期間限定の新商品を発売した。「モスライスバーガー海老の天ぷら」「モスライスバーガーよくばり天 海老とかきあげ」を、5月24日~7月中旬の期間、販売する。

実は、1987年、ライスバーガーを日本で初めて発売したのがモスバーガー。焼肉やきんぴら、海鮮かきあげなど、日本の食文化を生かしたライスバーガーは老若男女に好かれるだけでなく、最近は外国人にも人気が高まっている。

それだけに、わざわざ期間限定で発売する商品には非常に力が入っているようだ。価格も、「海老の天ぷら」が450円、「海老とかきあげ」が480円と、定番ライスバーガーより高め(モスライスバーガー海鮮かきあげ340円、モスライスバーガー焼肉390円)。期間内販売に約200万食を目標としている。

「天ぷらの食感」にこだわった

newsweek_20180529_204600.jpg

海老が2尾サンドされている「海老の天ぷら」450円(編集部撮影)

そんな、満を持して発売されるモスライスバーガーは、いったいどこが特別なのだろうか。モスフードサービスが5月16日に開催した試食会にて詳細を聞いてきた。

モチーフとなったのは、江戸時代に始まるファストフード「天丼」だという。「海老の天ぷら」には海老の天ぷらが2尾、「よくばり天」と冠した「海老とかきあげ」には、海老の天ぷらと海鮮かきあげが1つずつ挟んである。

こだわりの第一は、天ぷらの食感だ。元日本食の料理人という、モスフードサービスにおいても特異な経歴を持つ商品開発部の荒木光晴氏は、このたびのこだわりポイントについて次のように語った。

「通常の海老の天ぷらは筋を切って、まっすぐに伸ばしてから揚げます。その筋切りをせず、また背わたも一つひとつ串で取り除くなど、『海老に優しく』仕上げています」(モスフードサービス商品開発部の荒木光晴氏)

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国主席、仏・セルビア・ハンガリー訪問へ 5年ぶり

ビジネス

米エリオット、住友商事に数百億円規模の出資=BBG

ワールド

米上院議員、イスラエルの国際法順守「疑問」

ワールド

フィリピン、南シナ海巡る合意否定 「中国のプロパガ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドローンを「空対空ミサイルで撃墜」の瞬間映像が拡散

  • 3

    AIパイロットvs人間パイロット...F-16戦闘機で行われた、史上初の「ドッグファイト」動画を米軍が公開

  • 4

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 5

    目の前の子の「お尻」に...! 真剣なバレエの練習中…

  • 6

    日本マンガ、なぜか北米で爆売れ中...背景に「コロナ…

  • 7

    メーガン妃の「限定いちごジャム」を贈られた「問題…

  • 8

    19世紀イタリア、全世界を巻き込んだ論争『エドガル…

  • 9

    美女モデルの人魚姫風「貝殻ドレス」、お腹の部分に…

  • 10

    ロシア軍「Mi8ヘリコプター」にウクライナ軍HIMARSが…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    AIパイロットvs人間パイロット...F-16戦闘機で行われ…

  • 8

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 9

    日本マンガ、なぜか北米で爆売れ中...背景に「コロナ…

  • 10

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中