ネット上のバーチャル市場で人間の行動を研究するというアイデアは、学界でも注目され始めている。バーチャル経済研究ネットワークを創設したヘルシンキ情報技術研究所の経済社会学者ビリ・レフドンビルタは、こうした研究によって、社会的要因が経済的な意思決定に及ぼす影響についての理解が深まると考えている。
このモデルに欠点があるとしたら、ネット上でバーチャルペットの育成に励んでいるような人々は、必ずしも実世界における多数派とは言えないことだ。
たとえデータが「完璧」であっても、それを集めた世界は現実の世界と同じではない。
[2010年4月 7日号掲載]