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安倍元首相の「国葬」は正しい判断──むしろ日本は首相の国葬を制度化すべきだ

2018年、ワシントンで行われた第41代大統領ブッシュの国葬 DOUG MILLSーPOOL/GETTY IMAGES
<アメリカでは大統領経験者の国葬は制度化されているが、国葬にふさわしい行いをしなければならないと、自身の職責の重さを実感する役にも立っている>
安倍晋三元首相の衝撃的な暗殺から1週間後、岸田文雄首相は安倍の国葬を発表し、激しい論争を巻き起こした。首相経験者としては55年ぶりの国葬を行う理由について、岸田は「暴力に屈せず、民主主義を断固として守り抜く」強い決意が根底にあると述べた。この決断は正しい。
アメリカの場合、大統領の国葬は総合的かつ緻密に計画された複雑なイベントだ。通常は1週間かけて行われ、陸軍の一部門であるワシントン軍管区が詳細な計画を担当する。儀式の構成と手順は綿密に決められており、その概要をまとめた手引書は通読すると5時間かかる。
アメリカ大統領の国葬は1841年、最も任期の短い大統領となったウィリアム・ヘンリー・ハリソンが就任後わずか1カ月で死去したときに始まった。これをきっかけに最高指導者の追悼という概念が制度化されたが、真の意味で国全体がその死を弔うようになったのは、アメリカで最も尊敬される大統領エイブラハム・リンカーンの暗殺というショッキングな出来事の後だ。
アメリカ合衆国の統一を守り抜いたリンカーンの名声は絶大であり、また当時は電信や鉄道といった新しいテクノロジーが登場した時代でもあったため、リンカーンのひつぎが首都ワシントンからニューヨークを経て第2の故郷イリノイ州スプリングフィールドに着いて埋葬されるまでの間に、何百万人ものアメリカ人が故人を見送った。
国葬の在り方に大きな影響を与えたJFKの妻
ハリソン以降の大統領は歴史的位置付けや死因に関係なく、ほとんど国葬の対象になっている。例外は第2次大戦中に世を去ったフランクリン・ルーズベルトだ。このときは、無数の米兵が外国で命を落としている中で大仰な国葬の儀式はふさわしくないという判断が生前になされていた。そのためルーズベルトは私的な葬儀を選んだが、遺体はホワイトハウスのイーストルームに安置され、議事堂とホワイトハウスの両方で半旗が掲揚された。
アメリカの国葬の在り方に大きな影響を与えた1人がジョン・F・ケネディの妻ジャクリーンだ。暗殺された夫の歴史的遺産を明確な形で残すため、彼女はリンカーンの国葬そのままの葬儀を行うよう当局や担当者に圧力をかけた。それ以降、大部分の国葬はリンカーンの葬儀を踏襲している。
ここでの例外はリチャード・ニクソンだ。全ての大統領は国葬の権利を与えられるが、ニクソン家は故人の意思を尊重して、正式な国葬は辞退した。任期途中で辞任した最初の大統領だったニクソンは、安置された遺体が人々から侮蔑の目で見られることを恐れたのかもしれない。
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