ニュース速報
ワールド

トルコ大統領がイラク訪問、安保協力や経済関係強化で合意

2024年04月23日(火)10時04分

トルコのエルドアン大統領(左)は訪問先のイラクで、同国北部で活動するトルコの非合法武装組織クルド労働者党(PKK)の対策で両国が協力し、新たな貿易回廊を通じて経済関係を強化することで合意した。写真右はイラクのスダニ首相。代表撮影(2024年 ロイター)

Timour Azhari Ece Toksabay Ahmed Rasheed

[バグダッド 22日 ロイター] - トルコのエルドアン大統領は訪問先のイラクで、同国北部で活動するトルコの非合法武装組織クルド労働者党(PKK)の対策で両国が協力し、新たな貿易回廊を通じて経済関係を強化することで合意した。両国関係は新たな段階に入ったと述べた。

トルコ首脳によるイラク訪問は2011年以来。トルコがPKKへの越境作戦を強化したことで両国関係は何年も緊張状態が続いていた。

エルドアン氏はイラクのスダニ首相との共同記者会見で「テロ組織であるPKKや、トルコを狙った活動に協力して取れる対策を話し合った」と述べた。

スダニ首相によると、両国は安全保障や貿易、エネルギーを網羅する戦略的枠組み協定と、イラクのニーズを考慮した水資源管理に関する10年間の協定締結に合意したという。

スダニ氏は、国境警備の強化や、テロ組織と協力している可能性のある非国家武装主体への対処で協力すると表明。PKKには言及しなかった。

トルコは今春に予定するPKK掃討作戦についてイラクの協力を求めている。

イラク首相府の声明によると、エルドアン氏の訪問中に文化・農業協力や教育、保健などの分野で20以上の覚書に署名。

両国はまた、カタール、アラブ首長国連邦(UAE)も合わせた4カ国でイラクの道路・鉄道構築計画について合意文書を交わした。ペルシャ湾岸の港からトルコまで全長1200キロの距離を結んでイラクをアジア・欧州間の貿易の中継地とする狙いがある。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ハマス、カイロに代表団派遣 ガザ停戦巡り4日にCI

ワールド

フランスでもガザ反戦デモ拡大、警察が校舎占拠の学生

ビジネス

NY外為市場=ドル/円3週間ぶり安値、米雇用統計受

ビジネス

米国株式市場=急上昇、利下げ観測の強まりで アップ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    屋外に集合したロシア兵たちを「狙い撃ち」...HIMARS攻撃「直撃の瞬間」映像をウクライナ側が公開

  • 2

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受ける瞬間の映像...クラスター弾炸裂で「逃げ場なし」の恐怖

  • 3

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国の研究チームが開発した「第3のダイヤモンド合成法」の意義とは?

  • 4

    サプリ常用は要注意、健康的な睡眠を助ける「就寝前…

  • 5

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミ…

  • 6

    「TSMC創業者」モリス・チャンが、IBM工場の買収を視…

  • 7

    ウクライナ軍ブラッドレー歩兵戦闘車の強力な射撃を…

  • 8

    「500万ドルの最新鋭レーダー」を爆破...劇的瞬間を…

  • 9

    ロシア軍の拠点に、ウクライナ軍FPVドローンが突入..…

  • 10

    元ファーストレディの「知っている人」発言...メーガ…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドローンを「空対空ミサイルで撃墜」の瞬間映像が拡散

  • 3

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる4択クイズ

  • 4

    AIパイロットvs人間パイロット...F-16戦闘機で行われ…

  • 5

    日本マンガ、なぜか北米で爆売れ中...背景に「コロナ…

  • 6

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 7

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロ…

  • 8

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 9

    ロシアの大規模ウクライナ空爆にNATO軍戦闘機が一斉…

  • 10

    ウクライナ軍ブラッドレー歩兵戦闘車の強力な射撃を…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 8

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中