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NY外為市場=ドル/円3週間ぶり安値、米雇用統計受け年内2回利下げ観測

2024年05月04日(土)06時41分

終盤のニューヨーク外為市場では、ドル/円が3週間ぶりの安値を付けた。4月の米雇用統計で雇用者数の増加が予想を下回り平均賃金の伸びも鈍化したことを受け、米連邦準備理事会(FRB)が年内に2回の利下げを実施するとの見方が強まった。2022年9月撮影(2024年 ロイター/Florence Lo)

[ニューヨーク 3日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドル/円が3週間ぶりの安値を付けた。4月の米雇用統計で雇用者数の増加が予想を下回り平均賃金の伸びも鈍化したことを受け、米連邦準備理事会(FRB)が年内に2回の利下げを実施するとの見方が強まった。

米労働省が3日発表した4月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は前月比17万5000人増と、3月から予想以上に伸びが鈍化した。時間当たり平均賃金は前年比3.9%上昇で、3月(4.1%上昇)から鈍化し、2021年6月以来初めて4%を下抜けた。

失業率は3.8%から3.9%にわずかに上昇。ただ4%を27カ月連続で下回った。

グレンメドの投資戦略・調査主任ジェイソン・プライド氏は「FRBの観点から見るとデータは全般的に軟調だ」と述べた。

フェデラル・ファンド(FF)金利先物市場では、FRBが年内に2回の利下げを行うとの見方が強まった。年内の利下げ幅予想は47ベーシスポイント(bp)と雇用統計発表前の42bpから上昇した。

LPLファイナンシャルのチーフグローバルストラテジスト、クインシー・クロスビー氏は「市場は現時点でFRBが今年利下げできると強く期待しており、強い数値が出ることを望んでいなかった。今日の雇用統計は確かに労働市場の情勢についてより冷静な見方を市場に提供する」と指摘。「失業率3.9%は悲惨な数値ではない。経済が劇的に落ち込んでいるわけではないが、労働市場の緩和が間違いないことを示唆している。FRBに幾分の希望を与えているが、それがトレンドを確定させるものではない」とした。

ドル指数は0.27%安の105.03。一時104.52と4月10日以来の安値を付けた。ユーロ/ドルは0.39%高の1.0766ドル。

ドル/円は0.48%安の152.9円。一時151.86円と4月10日以来の安値を付けた。

今週は日本当局による円買い介入が観測され、円の対ドルでの週間上昇率は2022年11月以降で最大となる見込み。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは5.3%上昇の6万1828ドル。

ドル/円 NY終値 152.98/153.01

始値 153.09

高値 153.31

安値 151.87

ユーロ/ドル NY終値 1.0758/1.0762

始値 1.0741

高値 1.0812

安値 1.0743

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