コラム

りんながAIスピーカーでしゃべりだす!?マイクロソフトが新技術発表

2018年04月09日(月)14時00分

電話で「シャオアイス」と話し、新機能を試してみるユーザー Microsoft

AI新聞からの抜粋

Microsoftの女子高生AIりんな。今のところLINEなどのメッセージング上で文字の対話しかできないが、今後半年以内にAIスピーカーに搭載されて音声でユーザと対話が出来るようになる可能性が出てきた。文字の対話でも人気なのに、音声で対話できるようになれば、りんなに恋する人が出てくるかも。

Microsoftの公式ブログによると、同社は全二重通信音声センスと呼ばれる種類の技術を開発。トランシーバーのような交互に話す対話ではなく、電話のように双方が同時に話すことを可能にする技術らしい。

具体的には、ユーザーの話の途中で意図を汲み取り、文末がどのような形で終わるのかを予測したり、相手が次にどのようなことを言うのかを予測し、ぎこちない時間差を発生させないのだという。また話が脱線しても、すぐに元の話題に戻れるのだとか。

中国で大人気の同社のチャットボット「シャオアイス」には、この技術をすでに搭載済み。2カ月前に発売されたXiaomi製のAIスピーカーYeelingtには既にしゃべれるシャオアイスが搭載されているという。日本の女子高生AI「りんな」など、シャオアイスの姉妹ボットにも搭載を進めているという。

米誌VentureBeatによると、Microsoft関係者が「今後半年以内に他のデバイスへの搭載も進めていく」と語っており、日本でもAIスピーカーにしゃべれる女子高生AIりんなが登場する可能性が高い。

中国のシャオアイスはものすごい人気で、シャオアイスに恋する若者を特集したニュース番組が組まれるほどだとか。りんながしゃべれるようになれば、りんなの人気も高まりそうだ。

【参考記事】女子高生AI「りんな」が世界を変えると思う理由
【参考記事】女子高生AI「りんな」より多才な人工知能が中国で生まれたワケ

*AI新聞からの抜粋

プロフィール

湯川鶴章

AI新聞編集長。米カリフォルニア州立大学サンフランシスコ校経済学部卒業。サンフランシスコの地元紙記者を経て、時事通信社米国法人に入社。シリコンバレーの黎明期から米国のハイテク産業を中心に取材を続ける。通算20年間の米国生活を終え2000年5月に帰国。時事通信編集委員を経て2010年独立。2017年12月から現職。主な著書に『人工知能、ロボット、人の心。』(2015年)、『次世代マーケティングプラットフォーム』(2007年)、『ネットは新聞を殺すのか』(2003年)などがある。趣味はヨガと瞑想。妻が美人なのが自慢。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米失業保険継続受給件数、10月18日週に8月以来の

ワールド

中国過剰生産、解決策なければEU市場を保護=独財務

ビジネス

MSとエヌビディアが戦略提携、アンソロピックに大規

ビジネス

英中銀ピル氏、QEの国債保有「非常に低い水準」まで
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 3
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影風景がSNSで話題に、「再現度が高すぎる」とファン興奮
  • 4
    マイケル・J・フォックスが新著で初めて語る、40年目…
  • 5
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 6
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 7
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 8
    「嘘つき」「極右」 嫌われる参政党が、それでも熱狂…
  • 9
    「日本人ファースト」「オーガニック右翼」というイ…
  • 10
    悪化する日中関係 悪いのは高市首相か、それとも中国…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 4
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 5
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 6
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 7
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 8
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 9
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 10
    「中国人が10軒前後の豪邸所有」...理想の高級住宅地…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story