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アルゼンチンと、タンゴな人々

西原なつき|アルゼンチン

インフレ年率64%。一カ月で経済相が2度変わる、アルゼンチンの謎だらけの経済事情

街の様子、生活していて感じること

日々状況が変わり、新たな規制や取り決めが発表され続けているアルゼンチン。

こんな経済状況でも人々はお茶を楽しんだり、休日には友達や家族とBBQをしたり、夜遊びに出たり、普通の日常を楽しんでいる雰囲気のある首都ブエノスアイレス。観光でいらした方々の、「アルゼンチンっていつも危機と言いながら楽しそうに暮らしてるよねぇ」というコメントもよく聞きます。

危機慣れしているというか、この国の人々はみんな口を揃えて「10年にいっぺん危機が来るのがアルゼンチンだからね~」と言うのです。

とは言え日中のビジネス街や問屋街、ラッシュアワーはピリピリした空気に包まれているのですが、今月に入ってから特に、そんな日常生活の空気は一段と悪くなっているようにも感じます。2001年の経済危機の際にはサケオと呼ばれるスーパーマーケットなどへの集団略奪行為なども多くありました。先日地方都市では略奪行為をほのめかす集会がスーパーマーケット前で行われていたということで、治安悪化は否めない状況です。

過去の苦い歴史が繰り返されないよう、人々の暮らしが守られることを祈るばかりです。

最後に・・・こちらは先日隣国ウルグアイに仕事で行ってきたときの両替ショップでのレート表示です。

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1ドル=40ウルグアイペソですが、1アルゼンチンペソは0.11ウルグアイペソの価値しかありません。かわいそうなアルゼンチンペソ!

参考リンク : El pais「La inflación argentina se acelera en junio y alcanza el 64% anual

 

Profile

著者プロフィール
西原なつき

バンドネオン奏者。"悪魔の楽器"と呼ばれるその独特の音色に、雷に打たれたような衝撃を受け22歳で楽器を始める。2年後の2014年よりブエノスアイレス在住。同市立タンゴ学校オーケストラを卒業後、タンゴショーや様々なプロジェクトでの演奏、また作編曲家としても活動する。現地でも珍しいバンドネオン弾き語りにも挑戦するなど、アルゼンチンタンゴの真髄に近づくべく、修行中。

Webサイト:Mi bandoneon y yo

Instagram :@natsuki_nishihara

Twitter:@bandoneona

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