今後、フランスパンは日本から発展?「バゲット」がつないだ異文化交流
だが、おいしいバゲットの作り方を学ぶためにフランスに留学した日本人や、日本に来て日本人に教えた有名なフランスのパン職人(フィリップ・ビゴとピエール・プリジャン)のおかげで、ものすごく上手な日本人のパン屋が誕生した。その1人が藤森二郎だ。東京でフランス人が営むフランス料理店も、藤森の店でパンを買う。
「日本人が初めてバゲットを食べたときの印象は、『硬い』だと思う。だからそのまま食べるよりも、明太子やサーモン、バターなどをのせることが多い」と、藤森の娘のもも子さんは語る。
渋谷駅の周辺で数人を取材したところ、年齢や男女を問わず全員が「フランスパン」や「バゲット」という名前を知っているし、食べたことがあると回答した。おいしいと皆言ったが、確かに数人は「硬い」とも指摘した。
フランス人なら硬いと答える人はいないと思う。同じく、お米を食べた際に「甘い」と言う日本人は少なくないけれど、甘いと言うフランス人はたぶん一人もいないだろう。
30代前半の藤森もも子さんもパン屋を3店営んでいて、日本でフランスパンをさらに普及させるために、いくつかのアイデアを出している。そんなことからも、フランスパンの未来の一部は日本から発展していくのではないかと私は思っている。
食文化の長い歴史を持つフランスと日本はお互いの異なる文化、異なる食文化を尊重している。それは両国の関係における一つの重要な強みだ。
西村カリン
KARYN NISHIMURA
1970年フランス生まれ。パリ第8大学で学び、ラジオ局などを経て1997年に来日。AFP通信東京特派員となり、現在はフリージャーナリストとして活動。著書に『不便でも気にしないフランス人、便利なのに不安な日本人』など。Twitter:@karyn_nishi
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