海外でも大きく報じられた「岩波ホール」閉館...ミニシアターを救えない悲しさ
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<50年以上の歴史を持つ「岩波ホール」が閉館を発表。コロナ禍による観客減少は避けられなかったが、文化を支える施設を救う道はないものか>
どこまでコロナ禍の悪影響が及ぶのか、誰にも分からないけれど、既に多くの分野が大きなダメージを被っていることは間違いない。その1つで、日本の映画ファンだけでなく、国外にまでショックを広げたニュースがある。
日本のミニシアターの先駆けとして1968年に開館し、国内外の名作を紹介してきた東京・神保町の岩波ホールが7月29日に閉館するという発表だ。
私の母国であるフランスでも大手新聞が1ページの記事を、文化雑誌が2ページのインタビューを掲載するなど大きなニュースになった。
「50周年の時に、みんながお祝いしてくれた。『こんな小さいところは続きませんよ』と最初の頃に言われたが、うまくいった。ただこの2年間ぐらいは本当に大変で、お客さんがほとんど来なくてどうしようと思っていた。若い観客を呼ぶことができなかったと指摘されたが、でも若者はあまり映画を見ないような気がする」と、岩波ホールの支配人の岩波律子さんは言う。
岩波ホールは岩波不動産が運営している。最終的な決定を下したのも岩波不動産だ。
「私たちにとってはショックだった。ファンやジャーナリスト、みんなもショックだった。涙が出たという人もいる。自分が判断するなら、正直言って続けられるかどうか分からない。閉館を決断した主な理由は新型コロナウイルスによる観客の減少だった」と、岩波さんは説明する。
閉館以外の道はなかったのか? 「いったん閉めて、その後何らかの形で新しいことができればと思うが、ここまできてしまうと難しいかもしれない。インターネットのクラウドファンディング活動で一時的にお金を集めて解決できる問題ではない」
国は映画や芝居を大事にしていない?
岩波ホールをつくった律子さんの父である岩波雄二郎氏(当時は岩波書店社長)は「お金のことは心配しないでください。いい活動をしてください」と言っていたという。しかし、もうメセナのような活動はできない状況と時代になったと、律子さんはいま強く感じている。
20年以上前から日本に住んでいる私は、この国が映画や芝居を大事にしないような気がしてならない。
フランスで、映画は伝統的な芸術(建築、彫刻、絵画、音楽、詩、舞踊)に次ぐ「Septième art(7番目の芸術)」と呼ばれ、尊重されている。
そして映画業界を支援するための「国立映画映像センター(CNC)」という機関がある。CNCは小さな映画館の設備投資支援も担当している。
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