仕掛人はなんと日本人...グラミー賞「初の海外進出」、ピラミッド前での豪華イベントの「裏側」

左からハーヴィー・メイソン・ジュニア、金澤幸緒、レコーディング・アカデミーのプレジデントであるパノス・パナイ

ミュージカル「Boop! The Musical」の出資者の一人

富と社会貢献の関係に対する意識も高い。稼いだ富を積極的に社会に還元しているのだ。アフリカやアジアの貧困地域では、子供たちが泥水を飲むために何時間も歩き、命を落とす現状がある。そこで学校へ「空気から水を作り出す技術（空水機）」を寄贈。「美味しい水が飲めるから学校へ行く」という動機付けを行い、教育と健康の両面から子供たちを支援する草の根運動を展開しているという。

公的な支援に加え、個人的な寄付活動も精力的に行なっている。毎月3つの支援団体を通じて約100人の孤児や経済的に恵まれない子どもたちを経済的に支援している。子どもたちが20歳になるまで親代わりとして支え続けるという継続的なコミットメントだという。

さらにエンターテイメントにも造詣が深く、現在、グラミー・ハウス・ギザ以外にも、ハリウッドを巻き込んだ映画制作にも関わっている。漫画文化以外にも世界に誇れる日本の映画文化を世界に広げるべく、日本のコンテンツを用いてハリウッドに負けない大作を手掛けており、世界から注目を集めている。2025年春に開演したブロードウェイミュージカル「Boop! The Musical」の出資者の一人でもある。

金澤は「死んだ後に自伝は書けばいい、生きている間は成長し続けたい」と言う。常に未来を見据え、日々の努力を重ねて2030年のエジプト・ギザプロジェクト完遂に向け、公私の区別なく働き続けているという。ビジネスそのものを人生最大のエンターテインメントとして楽しんでいるようだ。