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イタリア

相続税低く、富裕層が「特権」世襲、政府の相続税収わずか年10億ユーロ...経済低迷のイタリア

2025年11月24日(月)07時05分

<低い相続税と社会的流動性>

前出のモレッリ氏は、「イタリアの相続税の低さは、社会の流動性を阻害し、世代から世代へと特権を温存している」と語る。同氏は、ローマのトレ大学の経済学教授で、ニューヨーク市立大学大学院センターのウェルス・プロジェクトを率いる。

イタリアでは、富裕層の多くが自らの富を相続によって手にしている。スイス金融大手UBSの報告書によると、イタリアには昨年62人の億万長者がいたが、そのうち自力で稼いだと認定されたのはわずか42%で、欧州で最も低い割合だった。

イタリアでトップの富豪はジョバンニ・フェレロ氏で、フォーブス誌によると推計純資産は約410億ドル(約6兆3000億円)。2015年に父ミケーレ氏からヘーゼルナッツ・スプレッド「ヌテラ」製造会社フェレロの株式の過半数を相続した。

このような現象には、深い歴史的ルーツがある。

イタリア銀行(中銀)の調査によると、ルネサンス時代の1427年にフィレンツェで富の上位3分の1を所有していた家は、戦争や疫病、革命、資本主義を経た2011年の時点でも、上位3分の1にいる可能性が50%高かった。

2016年に発表されたこの研究は、イタリアでは相続財産が比較的長期間保たれてきたことを示すものとして話題となったが、税制の変更を促すことはなかった。

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