航空管制官「タダ働き」の異常事態...アメリカ政治の迷走が止まらない
政府閉鎖でフライトの中止や遅延が多発している NATHAN HOWARDーREUTERS
<無給勤務を強いられる事態、フライト削減で混乱拡大>
政府機関の閉鎖が過去最長の36日を記録するなか、米連邦航空局(FAA)は11月5日、安全懸念を理由に発着数が多い主要40空港のフライトを10%削減すると発表した。
政府閉鎖で無給での勤務を強いられた航空管制官が就労を拒否するなど、人員不足が深刻化している。既に全米でフライトの遅延や中止が発生し「無視できない状況になっている」と、ベッドフォードFAA長官は述べた。
ダフィー米運輸長官は記者会見で、一部フライトを中止してでも、航空管制官が受けている「重圧を軽減する」必要があったと説明した。
問題は議会の膠着状態が続いていることだ。民主党の上下院のトップ、シューマー上院院内総務とジェフリーズ下院院内総務は早急な打開に向け超党派の協議を行うようトランプ大統領に要請した。
11月4日の3つの主要な地方選が終われば与野党が歩み寄るとの見方もあったが、全勝した民主党が強気になり紛糾がさらに続く恐れもある。
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