インドと中国、5年超ぶりに直行便再開へ...関係改善見込むも、インド側は拡大する貿易赤字に懸念

10月2日、インド外務省は中国との間で5年超ぶりに直行便の運航を再開すると発表した。写真は両国の国旗。中国・天津で8月撮影(2025年 ロイター/Maxim Shemetov)
インド外務省は2日、中国との間で5年超ぶりに直行便の運航を再開すると発表した。インド航空最大手インディゴが、インド・コルカタと中国・広州を結ぶ直行便を10月26日から1日1往復運航すると公表した。同社はインドの首都ニューデリーと中国の都市を結ぶ直行便も開設する予定だ。
2020年に両国の国境地帯で軍事衝突が発生し、中印関係は急激に悪化していたが、直行便再開は緊張が慎重に和らぐ兆しを示した。インドにとって中国は最大の貿易相手国となっている。
インドのモディ首相は約1カ月前に約7年ぶりに中国を訪問し、上海協力機構(SCO)の首脳会議に出席。中国の習近平国家主席との会談で両国はライバルではなく、開発パートナーであると合意した。また、トランプ米大統領による輸入品への関税引き上げで世界の不確実性が高まる中で、貿易関係を強化する方法について議論した。
モディ氏は中国と関係を改善することへの意欲を示す一方、中国との貿易赤字が992億ドル弱まで拡大していることに懸念を表明。さらに、両国の国境地帯での平和と安定を維持することの重要性についても強調した。


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