ニュース速報
ワールド
スイス国民投票、超富裕層への相続税強化案を大差で否決
2025年12月01日(月)08時24分
チューリヒで5月撮影。REUTERS/Denis Balibouse
[チューリヒ 30日 ロイター] - スイスで30日に実施された国民投票で、5000万スイスフラン(6200万ドル)以上の相続財産に対して50%の税金を課す案が否決された。反対票は78%に達し、事前の世論調査で示されていた3分の2との予測を大きく上回る結果となった。
ノルウェーなど他の国でも富裕層に対する課税強化の動きが見られており、銀行関係者らは、スイスにおける富の再分配への意欲を測る試金石として今回の投票に注目していた。
左派の社会民主党青年部(JUSO)が提案した今回の案は、気候変動の影響を緩和するための各種プロジェクトの財源に充てることを目的としていた。「超富裕層は何十億ドルもの富を相続する一方で、われわれは危機を相続している」と主張していた。
これに対し、スイスから富裕層が流出し、結果として税収全体が減少す可能性があるとの批判が出ていた。スイス政府もこの提案の否決を呼びかけていた。





