最新記事
米ロ首脳会談

アラスカ首脳会談は「国辱」、トランプはまたプーチンに頭が上がらなかった

Vladimir Putin 'Got Everything He Wanted' at Trump Alaska Summit—Senator

2025年8月18日(月)10時43分
ピーター・エイトキン
レッドカーペットでプーチンのアラスカ訪問を歓迎したトランプ

レッドカーペットでプーチンのアラスカ訪問を歓迎したトランプ。これでプーチンは国際舞台に復帰を果たした Sputnik/Gavriil Grigorov/Pool via REUTERS

<プーチンはウクライナ戦争について何一つ譲らずに、トランプから求めていたものすべてを手に入れた。ウクライナは置き去りか>

8月15日に行われたドナルド・トランプ米大統領とロシアのウラジーミル・プーチン大統領の首脳会談について、コネチカット州選出の上院議員クリス・マーフィー(民主党)は、「プーチンに『望んだものをすべて』与えた。大失敗だ」と痛烈に批判した。

トランプはプーチンをアラスカに招き、ウクライナ戦争の停戦について2時間半にわたって首脳会談を行った。ロシアは2022年2月にウクライナに全面侵攻を開始した。

トランプは一切の合意を得られないまま会談を終え、両首脳は報道陣の質問にも一切応じなかった。豪華なレッドカーペットでプーチンを迎え、トランプの専用リムジンに相乗りした上、軍の儀礼飛行まで行った過剰な歓迎と会談の成果のギャップが批判を招いている。

会談前、トランプはFOXニュースのインタビューで、停戦の合意が得られなければ会談は「失敗だ」と明言していた。一方プーチンは、会談を「建設的で有益だった」と述べ、ヨーロッパが介入しない長期的解決を希望すると強調した。

マーフィーは8月17日に出演したNBCの報道番組「ミート・ザ・プレス」で、今回の会談を「大失敗」かつ「アメリカにとっての屈辱」と評した。

展覧会
「ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢」(東京会場) 鑑賞チケット5組10名様プレゼント
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

インドはロシア産原油購入やめるべき、米高官がFTに

ワールド

健康懸念の香港「リンゴ日報」創業者、最終弁論に向け

ワールド

ボリビア大統領選、中道派パス氏ら野党2候補決選へ 

ワールド

ウクライナ東部で幼児含む3人死亡、ロシアがミサイル
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:Newsweek Exclusive 昭和100年
特集:Newsweek Exclusive 昭和100年
2025年8月12日/2025年8月19日号(8/ 5発売)

現代日本に息づく戦争と復興と繁栄の時代を、ニューズウィークはこう伝えた

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    頭部から「黒い触手のような角」が生えたウサギ、コロラド州で報告相次ぐ...衝撃的な写真の正体
  • 2
    【クイズ】次のうち、「海軍の規模」で世界トップ5に入る国はどこ?
  • 3
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 4
    AIはもう「限界」なのか?――巨額投資の8割が失敗する…
  • 5
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
  • 6
    恐怖体験...飛行機内で隣の客から「ハラスメント」を…
  • 7
    「イラつく」「飛び降りたくなる」遅延する飛行機、…
  • 8
    40代は資格より自分のスキルを「リストラ」せよ――年…
  • 9
    「パイロットとCAが...」暴露動画が示した「機内での…
  • 10
    「長女の苦しみ」は大人になってからも...心理学者が…
  • 1
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 2
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...「就学前後」に気を付けるべきポイント
  • 3
    頭部から「黒い触手のような角」が生えたウサギ、コロラド州で報告相次ぐ...衝撃的な写真の正体
  • 4
    「笑い声が止まらん...」証明写真でエイリアン化して…
  • 5
    「長女の苦しみ」は大人になってからも...心理学者が…
  • 6
    「何これ...」歯医者のX線写真で「鼻」に写り込んだ…
  • 7
    【クイズ】次のうち、「海軍の規模」で世界トップ5に…
  • 8
    債務者救済かモラルハザードか 韓国50兆ウォン債務…
  • 9
    「触ったらどうなるか...」列車をストップさせ、乗客…
  • 10
    産油国イラクで、農家が太陽光発電パネルを続々導入…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 6
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 7
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 8
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
  • 9
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた…
  • 10
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中