<ウクライナを無視して「停戦」を追い求めるトランプ。ウクライナはその和平案をすでに拒否する構えだ>

ロシアによる侵攻開始から3年半が経過したウクライナ戦争。アメリカとロシアは、ロシアの戦果を確定させる和平合意の実現を目指しているようだ。ブルームバーグが報じた。

今回検討されている和平案では、ウクライナは、クリミア半島、ドンバス地方の東部全域、そして現在も戦闘が続いているルハンスク州とドネツク州の一部を放棄することになると、匿名の関係者がブルームバーグに語ったという。

本誌は8月8日、米国務省、ロシア外務省、ウクライナ外務省にコメントを求めた。

この和平案がもし事実であれば、プーチンにとって大きな勝利となる。プーチンは「ドンバスの解放」を大義名分として2022年2月にウクライナ侵攻を開始したが、多くの国はこの戦争を一方的かつ不当な侵略とみなし、懸念と非難を表明してきた。

戦争は長期化し、ロシアは侵攻初期の進展以降、大きな成果を上げられずにいる。ロシアが占領したウクライナ領をどうすべきかといった点などで、ロシアとウクライナの首脳は合意に至っておらず、和平交渉も停滞している。

ブルームバーグによると、ウクライナはこの和平案に同意していない。プーチン氏とドナルド・トランプ米大統領は来週、会談を行う予定だ。

アメリカはウクライナおよびヨーロッパの同盟国から支持を取り付けようとしているが、「成功は全く保証されていない」という。

今回の和平案では、ウクライナがルハンスク州とドネツク州の東部地域から軍を撤退させる一方、ロシアはヘルソン州とザポリージャ州での攻勢を停止することになるとブルームバーグは伝えている。一方、ロシアが現在占領している土地の一部を返還するかは不明だ。

なお、ウクライナはロシアに領土を一切譲らない立場を堅持している。

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戦争終結だけが目的化している?
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