小国レソトで「注文キャンセル、大量解雇」...トランプ関税50%で「国家非常事態宣言」
南アフリカの小国レソトの縫製工場で12年間働いてきたリムフォ・レファラツァさん(29)は、トランプ米大統領がレソトからの輸出品に厳しい関税を課す決定を下したことで職を失った。写真は米国市場向けの衣料品を生産するアフリ・エクスポ社の繊維工場。7月9日、マセル郊外で撮影(2025年 ロイター/Siyabonga Sishi)
南アフリカの小国レソトの縫製工場で12年間働いてきたリムフォ・レファラツァさん(29)は、トランプ米大統領がレソトからの輸出品に厳しい関税を課す決定を下したことで職を失った。
「正気を失うかと思った。全く理解できなかった」。首都マセルの自宅で彼女はそう語った。真実を受け入れ始めた時、絶望感に襲われたという。
レファラツァさんの月給は約3000南ア・ランド(約2万4300円)で、12歳の娘を学校に通わせ、高齢の祖母の血圧の薬代も支払ってきた。しかし、収入は無くなった。依然として理由は理解できないが、苦境に立たされているのは彼女だけではない。
トランプ大統領は今年4月、米国のほぼ全ての貿易相手国に対する輸入関税を発表。南部アフリカの山岳国家レソトは最高税率50%を適用された。トランプ氏が「誰も聞いたことのない国」と侮辱したレソトの当局者は困惑した。米国はそれまで、貧困にあえぐアフリカ諸国の経済発展を貿易で支援する政策を掲げており、レソトはその代表的な対象国だったからだ。
トランプ政権は、レソトが米国製品に99%の関税を課していると主張し、今回の措置は相互に対等なものだと説明する。しかし、レソト当局はその数字の根拠が分からないと反論した。
米国務省はコメントの要請に即座に応じなかった。
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