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来年のW杯がトランプのアメリカ入国禁止令のせいで大ピンチ? 脅かされるFIFAの理念

Trump's Travel Ban Casts Shadow Over FIFA World Cup Access

2025年6月6日(金)18時20分
アミール・ダフタリ

FIFAはサポーター含め全員が参加できないとW杯ではないと主張していたが

今回の渡航禁止令の対象国の中で、イランはすでに2026年W杯への出場を決めている。イラン代表のW杯出場は認められるが、イランサポーターの入国は禁止されることとなるだろう。

来年のW杯はイランのサポーターにとって、自国代表の試合をアメリカの地で観戦できる希少な機会だ。政治的断絶が続いてきた両国間の歴史を考えれば、なおさら大きな意味を持つ。


イランの他にも入国禁止令の対象となっているベネズエラ、スーダン、赤道ギニア、リビア、ハイチは現在も予選を戦っており、W杯出場の可能性を残している。ベネズエラは現在、南米予選における自動出場圏の6位まで勝ち点5差となっており、プレーオフ出場の可能性がある。スーダンはアフリカ予選の予選グループ首位とわずか勝ち点1差となっている。

FIFAはトランプの入国禁止令に関して公式なコメントを出していないが、入国禁止令への批判の声は高まりつつある。2017年、FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長は「FIFAの大会では、W杯に出場する全てのチームの選手、関係者、そしてサポーターが開催国に入国できなければならない。それができなければ、W杯とは言えない」と語っていた。

今回、出場が決まっている国のサポーターが入国できない状況を受け、FIFAは自ら掲げた基準を守るべきだという声が上がっている。

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