最新記事
スポーツ

パラグライダーで「世界記録」の高度を飛行、「デスゾーン」で見た恐怖と神秘の光景...記録は認められず

Paraglider flies into "death zone," miraculously survives

2025年5月30日(金)17時35分
ジョーダン・キング
デスゾーンに吹き上げられたパラグライダーの映像

YouTube

<パラグライダーは上昇気流に巻き込まれ、きわめて危険な高度8000メートル超の「デスゾーン」にまで舞い上がることに。しかし記録更新は認められず?>

中国でパラグライダーをしていた男性が、突然の上昇気流で高度8598メートルまで吹き上げられるアクシデントに見舞われた。高度8000メートル以上は「デスゾーン」と呼ばれる危険な領域で、酸素分圧がきわめて低く、人間の生命維持が困難になる。パラグライダーに取り付けられたカメラの映像には、恐ろしくも美しい超上空での様子が鮮明に捉えられていた。

■【動画】「デスゾーン」に吹き飛ばされたパラグライダー男性、「死が迫る」中で見た神秘の光景...超上空での飛行映像

彭玉江(55)は5月24日、海抜3000メートルに位置する中国北西部の祁連山脈で新しく購入した装備での試験飛行を行っていたのだが、雲の近くで急激な上昇気流に巻き込まれる「雲吸入現象」によってデスゾーンに押し上げられた。そのまま彼はエベレストの山頂に匹敵する高度8598メートルにまで舞い上がってしまうが、何とか地上に生還することができた。

彭のパラグライダーに取り付けられたカメラが撮影した映像には、B級ライセンスを持つ彼が霜に覆われながらも必死にパラグライダーを操縦し続ける様子が映っている。この動画は中国版TikTokの抖音で共有され、大きな注目を集めた。

「恐ろしかった。どこに向かっているかも分からなかった」

彼は中国の国営メディア「中央広播電視総台」に対して「恐ろしかった。あたり一面が真っ白で、方向がまったく分からなかった」と語った。「コンパスがなければ自分がどこに向かっているかも分からなかっただろう。真っすぐ飛んでいると思っていたが、実際にはぐるぐる回っていた」

テクノロジー
「誰もが虜になる」爽快体験...次世代エアモビリティが起こす「空の移動革命」の無限の可能性
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

イスラエルがアラブ諸国閣僚のヨルダン川西岸訪問阻止

ワールド

韓国製造業PMI、50割れ続く 新規受注は過去5年

ビジネス

中国新築住宅価格、5月は上昇加速 経済対策が奏功か

ワールド

ウクライナ、和平への工程表提示へ イスタンブール協
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:岐路に立つアメリカ経済
特集:岐路に立つアメリカ経済
2025年6月 3日号(5/27発売)

関税で「メイド・イン・アメリカ」復活を図るトランプ。アメリカの製造業と投資、雇用はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ペットの居場所に服を置いたら「黄色い点々」がびっしり...「これ何?」と写真投稿、正体が判明
  • 2
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシストの特徴...その見分け方とは?
  • 3
    「ホットヨガ」は本当に健康的なのか?...医師らが語る「効果」と「危険性」
  • 4
    メーガン妃は「お辞儀」したのか?...シャーロット王…
  • 5
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 6
    【クイズ】生活に欠かせない「アルミニウム」...世界…
  • 7
    足の爪に発見した「異変」、実は「癌」だった...怪我…
  • 8
    第三次大戦はもう始まっている...「死の4人組」と「…
  • 9
    「不思議な発疹」の写真に、ネットで議論沸騰...医師…
  • 10
    3分ほどで死刑囚の胸が激しく上下し始め...日本人が…
  • 1
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「MiG-29戦闘機」の空爆が、ロシア国内「重要施設」を吹き飛ばす瞬間
  • 2
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシストの特徴...その見分け方とは?
  • 3
    3分ほどで死刑囚の胸が激しく上下し始め...日本人が知らないアメリカの死刑、リアルな一部始終
  • 4
    今や全国の私大の6割が定員割れに......「大学倒産」…
  • 5
    「ウクライナにもっと武器を」――「正気を失った」プ…
  • 6
    【クイズ】世界で最も「ダイヤモンド」の生産量が多…
  • 7
    ペットの居場所に服を置いたら「黄色い点々」がびっ…
  • 8
    「ディズニーパーク内に住みたい」の夢が叶う?...「…
  • 9
    【クイズ】世界で2番目に「金の産出量」が多い国は?
  • 10
    「ホットヨガ」は本当に健康的なのか?...医師らが語…
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 3
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 4
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 5
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 6
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 7
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
  • 8
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 9
    3分ほどで死刑囚の胸が激しく上下し始め...日本人が…
  • 10
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中