最新記事
スポーツ

パラグライダーで「世界記録」の高度を飛行、「デスゾーン」で見た恐怖と神秘の光景...記録は認められず

Paraglider flies into "death zone," miraculously survives

2025年5月30日(金)17時35分
ジョーダン・キング

また彭は香港の英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストに対して、「とても寒かった。無線機を持つ手の指がしばらく外気に触れていた」と述べ、さらにこう続けた。「酸素が足りていないのを実感した」

同紙によれば、甘粛省航空スポーツ協会は彭が事前に地元当局に飛行計画を登録していなかったとして、彼に6カ月間の飛行禁止処分を下した。また別のパラグライダー1人についても「この事故の映像を許可なく公開した」ことを理由に6カ月の飛行禁止処分を下したという。

記録更新の可能性...しかし違反のため認められず

甘粛省航空スポーツ協会の広報担当者は次のように述べた。「この飛行は事故だった。彼は上昇気流に巻き込まれて意図せず上空に押し上げられた。通常の人間が酸素なしで高度8000メートルを飛行することはあり得ない。自発的にできるようなことではない」

「もしも彼が嘉峪関でパラグライダーをしていたのであれば、甘粛省航空スポーツ協会への事前登録を行う必要があった」

彭は次のように述べた。「すぐに下に降りたかったが、どうしてもできなかった。どんどん高く押し上げられて雲の中に入ってしまった」

再びパラグライダーで飛行できるようになるまで、彭は6カ月待たなければならない。さらに惜しいことに、彭は今回の飛行でこれまでの記録を更新した可能性があるものの、甘粛省航空スポーツ協会によれば事前登録がなかったため記録は認められないという。

ニューズウィーク日本版 世界が尊敬する日本の小説36
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年9月16日/23日号(9月9日発売)は「世界が尊敬する日本の小説36」特集。優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米イールドカーブはスティープ化か、対FRB圧力で=

ワールド

PIMCO、住宅市場支援でFRBにMBS保有縮小の

ワールド

トランプ氏が英国到着、2度目の国賓訪問 経済協力深

ワールド

JERA、米シェールガス資産買収交渉中 17億ドル
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェイン・ジョンソンの、あまりの「激やせぶり」にネット騒然
  • 2
    「日本を見習え!」米セブンイレブンが刷新を発表、日本では定番商品「天国のようなアレ」を販売へ
  • 3
    ケージを掃除中の飼い主にジャーマンシェパードがまさかの「お仕置き」!
  • 4
    中国は「アメリカなしでも繁栄できる」と豪語するが.…
  • 5
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 6
    腹斜筋が「発火する」自重トレーニングとは?...硬く…
  • 7
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 8
    「なにこれ...」数カ月ぶりに帰宅した女性、本棚に出…
  • 9
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 10
    「この歩き方はおかしい?」幼い娘の様子に違和感...…
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 4
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 5
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 6
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 7
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    埼玉県川口市で取材した『おどろきの「クルド人問題…
  • 10
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 7
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 8
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 9
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 10
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中