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荒川河畔の「原住民」(18)

アルミ缶収集だけではない...ホームレスの仕事・生き方は10種類ぐらいある

2025年1月11日(土)10時55分
文・写真:趙海成

YouTubeには、日本の「セルフメディア」(中国語で「自媒体」。マスメディアから独立した個人によるニュースアカウント)のジャーナリストが撮影したホームレス生活のドキュメンタリーがいくつもあり、それらが私の視野を広げてくれた。

なるほど、ホームレスにはさまざまな生きる道があり、私が取材で聞いた話も含めると、大体10種類に分類できると言えそうだ。

YouTube ホームレス生活を紹介するドキュメンタリー

YouTubeには、個人が撮影したホームレス生活を紹介するドキュメンタリーがいくつか存在している

アルミ缶収集で生計を立てるのが難しくなる?

1つ目は、集めたアルミ缶を売る仕事。

本シリーズの第2話の中ですでに紹介したが、ここでも補足したい。

アルミ缶を売ってお金を稼ぐ、ホームレスにとって重要なこの生存手段に懸念すべき小さな変化が現れている。近い将来、ひょっとしたらこの仕事は、ホームレスでない人に奪われるかもしれない。

不景気で、定住所があっても失業や賃金減で生活が苦しくなった人なども、アルミ缶拾いを始めているようだ。それだけでなく、どこの国ともなく、外国人の「機械化部隊」が現れた。彼らは軽トラックでやって来て、住民のゴミ捨て場からアルミ缶を瞬時に持って行ってしまうという。

これは明らかにホームレスたちの生計を左右する問題だ。失業でホームレスになった人は、これから2度目の失業の打撃に直面するかもしれない。

日本では、手段はともかく、ゴミ捨て場などに出されたアルミ缶を勝手に持っていくことは、法律や条例に違反する行為とされている。東京や他の地方都市では、車でアルミ缶を集めて換金した外国人に罰金を科す例がすでに出ているのだ。

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