最新記事
在アイルランド大使館閉鎖

イスラエル、在アイルランド大使館閉鎖 「極端な政策」に反発

2024年12月16日(月)10時36分
イスラエル大使館の前でパレスチナの国旗を振るダブリン市民

12月15日、イスラエルは、アイルランド政府がパレスチナ国家の承認やパレスチナ自治区ガザでの戦闘に対する法的国際措置の支持など「極端な反イスラエル政策」を取っているとして、ダブリンの大使館を閉鎖すると発表した。 写真は、イスラエル大使館の外でパレスチナ国旗を掲げるパレスチナ人支援のデモ参加者。5月22日、ダブリンで撮影(2024年 ロイター/Molly Darlington)

イスラエルは15日、アイルランド政府がパレスチナ国家の承認やパレスチナ自治区ガザでの戦闘に対する法的国際措置の支持など「極端な反イスラエル政策」を取っているとして、ダブリンの大使館を閉鎖すると発表した。

イスラエルは5月、アイルランドがパレスチナ国家を承認したことを受けて大使を召還。先週には、イスラエルがガザで大量虐殺(ジェノサイド)を行っているとして南アフリカが国際司法裁判所(ICJ)に起こした訴訟をアイルランドが支持したことに反発を表明していた。

イスラエル外務省は声明で「ダブリンのイスラエル大使館閉鎖は、アイルランド政府の極端な反イスラエル政策を受けて決定された」と説明。

イスラエルのサール外相は「イスラエルに対するアイルランドの行動と反ユダヤ主義的表現は、二重基準やイスラエルの非合法化と悪魔化に根ざしている。アイルランドはイスラエルとの関係においてあらゆる一線を越えた」との声明を発表した。

アイルランドのハリス首相は、決定は極めて遺憾とし「アイルランドは反イスラエルとする主張を完全に否定する。アイルランドは平和、人権、国際法を支持しており、二国家解決と、イスラエルとパレスチナの平和で安全な共存を望んでいる」とXに投稿した。

アイルランドのマーティン外相は、同国とイスラエルは外交関係を維持するとし、イスラエルのアイルランド大使館を閉鎖する予定はないと述べた。



[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2024トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


ニューズウィーク日本版 世界最高の投手
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年11月18日号(11月11日発売)は「世界最高の投手」特集。[保存版]日本最高の投手がMLB最高の投手に―― 全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の2025年

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


SDGs
2100年には「寿司」がなくなる?...斎藤佑樹×佐座槙苗と学ぶ「サステナビリティ」 スポーツ界にも危機が迫る!?
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米政権文書、アリババが中国軍に技術協力と指摘=FT

ビジネス

エヌビディア決算にハイテク株の手掛かり求める展開に

ビジネス

トランプ氏、8月下旬から少なくとも8200万ドルの

ビジネス

クーグラー元FRB理事、辞任前に倫理規定に抵触する
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 2
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃度を増やす「6つのルール」とは?
  • 3
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生まれた「全く異なる」2つの投資機会とは?
  • 4
    ヒトの脳に似た構造を持つ「全身が脳」の海洋生物...…
  • 5
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 6
    「不衛生すぎる」...「ありえない服装」でスタバ休憩…
  • 7
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 8
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 9
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 10
    「腫れ上がっている」「静脈が浮き...」 プーチンの…
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 3
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前に、男性が取った「まさかの行動」にSNS爆笑
  • 4
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 5
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 8
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 9
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 10
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中