最新記事
安全保障

トランプ「韓国の軍艦建造能力が必要」 中国との覇権争いへユン大統領に協力求める

2024年11月7日(木)21時46分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

こうしたなかで、トランプは、「アメリカの造船業は韓国の支援と協力を必要としている。韓国の世界的な軍艦船舶建造能力についてよく知っている。韓国の船舶輸出だけでなく補修・修理・整備といった分野で韓国と緊密に協力する必要がある。今後、具体的に話したい」と付け加えたという。

1期目では在韓米軍の経費分担金を5倍に増額することを要求するなど、韓国を振り回したトランプだったが、今回なぜ安全保障で韓国の協力を頼んできたのか? そこにはまさに「Great」ではなくなったアメリカの製造業の問題が関係している。


年間わずか6隻というアメリカの造船能力

世界トップの軍事大国であるアメリカだが、こと軍艦については心許ない状況にあるという。造船所の建造力では韓国、日本に劣っているからだ。現在、アメリカには主要な造船所は5カ所が残っているものの、各造船所の年間引き渡し数は平均1.3隻に過ぎないという。10月、米議会調査局が報告した資料によると、現在、米海軍の潜水艦の約30%が修理待機中という状況だ。

こういった船舶の補修・修理・整備といった作業=MRO(Maintenance、Repair and Overhaul)分野で韓国への期待が高まっているという。米国の立場では、海軍艦艇を外国の造船所で建造するのは法的制限のため難しいが、MRO分野では外国の支援が可能なためだ。

このため米海軍は2025年にモデル事業として外国の造船所に艦艇の修理を任せるという計画を立て、韓国をその優先候補国として協力依頼に拍車をかけている。カルロス・デル・トロ米海軍長官が2月に訪韓し、HD現代重工業とハンファオーシャンを視察。デルトロ長官はその後、帰国して韓国造船業能力に対して「船舶建造工程のデジタル化水準とリアルタイムモニタリングに呆然とした」と絶賛したという。

メンバーシップ無料
ニューズウィーク日本版メンバーシップ登録
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米労働生産性改定値、25年第4四半期は1.8%上昇

ビジネス

エネルギー高、22年より広範に定着の可能性=オラン

ワールド

パキスタン首相「米・イラン協議開催の用意」、中東紛

ワールド

米国務長官、27日のG7外相会合で中東・ウクライナ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:BTS再始動
特集:BTS再始動
2026年3月31日号(3/24発売)

3年9カ月の空白を経て完全体でカムバック。世界が注目する「BTS2.0」の幕開け

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    三笠宮彬子さまも出席...「銀河の夢か、現実逃避か」モナコ舞踏会に見る富と慈善
  • 2
    中国の公衆衛生レベルはアメリカ並み...「ほぼ国民皆保険」を達成した中国の医療保険の実態とは
  • 3
    【クイズ】2年連続で「世界幸福度ランキング」で最下位になった国はどこ?
  • 4
    レストラン店内で配膳ロボットが「制御不能」に...店…
  • 5
    イランは空爆により核・ミサイル製造能力を「喪失」…
  • 6
    「日本人のほうが民度が低い」を招いてしまった渋谷…
  • 7
    スペイン王室、王妃と王女の装いに見る「母から娘」…
  • 8
    表情に注目...ニコール・キッドマン、大富豪夫妻から…
  • 9
    「買ったら高いじゃん?」アカデミー賞会場のゴミ箱…
  • 10
    イラン戦争、トランプを泥沼に引きずり込む「5つの罠…
  • 1
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期スペイン女王は空軍で訓練中、問われる「軍を知る君主」
  • 2
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え時の装いが話題――「ファッション外交」に注目
  • 3
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が発生し既に死者も、感染源は「ナイトクラブ」
  • 4
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
  • 5
    第6回大会を終えて曲がり角に来たWBC
  • 6
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する…
  • 7
    【衛星画像】イラン情勢緊迫、米強襲揚陸艦「トリポ…
  • 8
    【銘柄】「三菱商事」の株価に高まる期待...ホルムズ…
  • 9
    韓国製ミサイル天弓-II、イラン戦争で96%迎撃の衝撃 …
  • 10
    「マツダ・日産・スバル」が大ピンチ?...オーストラ…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 8
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 9
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 10
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中