なぜプーチンは長期政権を維持できるのか...意外にも、ロシア国内で人気が落ちない「3つの理由」

2024年11月15日(金)13時57分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

しかし人間には寿命があり、1952年生まれのプーチン大統領は70歳を超えています。

「後任によっては変わるのでは? 新たな政党が現れるのでは?」

そんな期待をしつつも、私は「別の政党・別の大統領になっても、またその党・その人の強権政治となり、西側と距離をおく可能性が非常に高い」と感じています。

ロシアと西側諸国では、イデオロギー、価値観、文化的な違いが大きくあります。西側の民主主義的なものが浸透するのはそう簡単ではないでしょう。プーチン政権が倒れても、〝第2、第3のプーチン政権〞が誕生する可能性が高いということです。


newsweekjp20241105094316-c801292815cc6596d9305c9ad29b741465dfc4d0.jpg教養としての世界の政党
 山中俊之[著]
 かんき出版[刊]

(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)




<著者プロフィール>
山中俊之 
◉─著述家・コラムニスト。歴史、政治、芸術、宗教、哲学、ビジネスなどの視点から、世界情勢について執筆活動を展開。 

◉─1968年兵庫県西宮市生まれ。東京大学法学部卒業後、1990年に外務省入省。エジプト、英国、サウジアラビアに赴任。対中東外交、地球環境問題、国連総会、首相通訳(アラビア語)を経験。エジプトでは庶民街でエジプト人家庭に下宿。外務省退職後、日本総研でのコンサルタントを経て、2010年株式会社グローバルダイナミクスを設立。世界各国の経営者・リーダー向け研修において、地球の未来を見据えたビジネスの方向性について日々活発な議論をしている。芸術文化観光専門職大学教授、神戸情報大学院大学教授。長崎市政策顧問として地域創生を支援。神戸市のボランティア団体で、ホームレス支援に従事。 

◉─2024年6月現在、全世界97カ国を訪問して、農村・スラムからミュージアム、先端企業まで徹底視察。大阪大学大学院国際公共政策博士、ケンブリッジ大学修士(開発学)、ビジネスブレークスルー大学院大学MBA、高野山大学修士(仏教哲学・比較宗教学)、京都芸術大学学士(芸術教養)など取得。リスキリングについても活発な提案をしている。 

◉─著書に、『「アート」を知ると「世界」が読める』(幻冬舎新書)、『「世界の民族」超入門』『世界5大宗教入門』(ともにダイヤモンド社)などがある。 

ニューズウィーク日本版 世界が尊敬する日本の小説36
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年9月16日/23日号(9月9日発売)は「世界が尊敬する日本の小説36」特集。優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米PPI、8月前月比-0.1% サービス低下で予想

ワールド

高速道路インフラに不正無線か、米当局が検査指示 中

ワールド

ネパール首都は明朝まで外出禁止、市街を兵士巡回 死

ワールド

米政権のワクチン政策、科学的根拠「ある」24%にと
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 2
    埼玉県川口市で取材した『おどろきの「クルド人問題」』に書かれている実態
  • 3
    エコー写真を見て「医師は困惑していた」...中絶を拒否した母親、医師の予想を超えた出産を語る
  • 4
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 5
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 6
    カップルに背後から突進...巨大動物「まさかの不意打…
  • 7
    毎朝10回スクワットで恋も人生も変わる――和田秀樹流…
  • 8
    富裕層のトランプ離れが加速──関税政策で支持率が最…
  • 9
    ドイツAfD候補者6人が急死...州選挙直前の相次ぐ死に…
  • 10
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にす…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニングをする女性、異変を感じ、背後に「見えたモノ」にSNS震撼
  • 4
    眠らないと脳にゴミがたまる...「脳を守る」3つの習…
  • 5
    埼玉県川口市で取材した『おどろきの「クルド人問題…
  • 6
    【動画あり】9月初旬に複数の小惑星が地球に接近...…
  • 7
    「あのホラー映画が現実に...」カヤック中の男性に接…
  • 8
    「生きられない」と生後数日で手放された2本脚のダ…
  • 9
    エコー写真を見て「医師は困惑していた」...中絶を拒…
  • 10
    「稼げる」はずの豪ワーホリで搾取される日本人..給…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 6
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 7
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 8
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
  • 9
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
  • 10
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニング…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中