最新記事
投資

【銘柄】熊谷組の株価はなぜか12月に上がる...年末高と高市銘柄で今年はどうなる?

2025年12月3日(水)18時50分
岡田禎子 (個人投資家、ファイナンシャル・プランナー)
12月に強い実力銘柄の代表格である熊谷組

12月に強い実力銘柄の代表格である熊谷組 IgorGolovniov-shutterstock

<株式相場には、その月ごとに「強い銘柄」がある。12月に強い実力銘柄の代表格が、熊谷組。なぜ12月に株価が上がるのか? その理由と、今12月の株価の行方を展望する>

青函トンネルに関門トンネル、現在ではリニア中央新幹線のトンネルも──。多くの最難関工事を手がけてきたことから、業界では「トンネルの熊さん」として知られる熊谷組<1861>。土木工事に強みを持つ準大手ゼネコンで、株式相場では「12月に強い銘柄」として知られています。

12月の勝敗(前月の終値と当月の終値を比較して上昇しているか、下落しているか)を見てみると、過去10年の成績は9勝1敗となっており、極めて高い勝率です(同時期の日経平均株価は6勝4敗)。

熊谷組の過去10年の成績

熊谷組が12月に強い理由

熊谷組の株価が12月に上がりやすい背景には、11月中旬に発表される中間決算と、12月特有の相場の季節性があります。

熊谷組は例年11月中旬に中間決算を発表しますが、そこでサプライズが出やすいのが特徴です。

というのも、大手ゼネコンは通期の業績が安定していますが、熊谷組のような準大手は当面の工事の状況や完成工事の利益率によって業績が左右されやすいからです。そのため、株価に対する評価を見直して買いに向かう動きが出て、それが12月まで続くのです。

また、「建設株は12月に強い」というアノマリー(経験則のようなもの)もあります。

補正予算の閣議決定や公共事業の拡大を巡る国会審議が12月から年明けに本格化するため、こうした政策の恩恵を直接的に受ける建設株への期待が高まります。さらには、年度末に向けて工事が前倒しになるのでは、といった観測も相まって買いが重なるのです。

ここに、機関投資家によるポジション調整のための買いや、年末ラリーに参戦する個人投資家の買いも加わって、株価が上昇しやすくなるわけです。

メンバーシップ無料
ニューズウィーク日本版メンバーシップ登録
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

午前の日経平均は反発、自律反発広がる 買い一巡後は

ワールド

原油先物上昇、ホルムズ海峡の混乱長期化を警戒

ワールド

豪家計支出、1月は上向くもさえず 利上げ控え慎重姿

ワールド

ベネズエラ、近く鉱業改革実行へ 暫定大統領が米内務
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプのイラン攻撃
特集:トランプのイラン攻撃
2026年3月10日号(3/ 3発売)

核開発の断念を迫るトランプ政権が攻撃を開始。イランとアメリカの本格戦争は始まるのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで続くのか
  • 2
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られる」衝撃映像にネット騒然
  • 3
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
  • 4
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズ…
  • 5
    「外国人が増え、犯罪は減った」という現実もあるの…
  • 6
    「イランはどこ?」2000人のアメリカ人が指差した場…
  • 7
    「死体を運んでる...」Google Earthで表示される「不…
  • 8
    少子化に悩む韓国で出生率回復...昨年過去最大の伸び…
  • 9
    核合意寸前、米国がイラン攻撃に踏み切った理由
  • 10
    戦術は進化しても戦局が動かない地獄──ロシア・ウク…
  • 1
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからくりとリスク
  • 2
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
  • 3
    BTS復活...でも、韓国エンタメが「苦境」に陥っている
  • 4
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズ…
  • 5
    中国、4隻目の空母は原子力艦か──世界3番目の原子力…
  • 6
    村瀬心椛は「トップでなければおかしい」...スノボの…
  • 7
    「毎日が人生最後の日」だと思って酒を飲む...84歳医…
  • 8
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで…
  • 9
    少女買春に加え、国家機密の横流しまで...アンドルー…
  • 10
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られ…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 4
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 7
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 8
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中