20代前半の多くの若者と同じように、かつての私も自分の人生について鮮明なイメージを描いていた。目標は明確で、まさにそのスタートラインに立ったばかりだと感じていた。しかし、人生とは思い通りにはいかないものだ。
23歳の時、私は不整脈源性右室心筋症(ARVC)と診断された。心臓の筋肉が徐々に脂肪や線維組織に置き換わり、機能が低下していく遺伝性の心臓病だ。心拍数を抑える薬を服用せねばならず、植え込み型除細動器(ICD)を胸に埋め込む手術も受けた。
まだ若かったこともあり、心臓の機能低下を遅らせて、少しでも長く病状をコントロールできる時間が残されていることを願っていた。
しかし残念ながら、希望通りにはいかなかった。その後10年間、2回のカテーテル手術を受け、さまざまな薬を試したものの、心臓の状態は悪化した。最終的に私の心臓は修復不可能な状態に陥り、私は臓器移植の待機リストに登録された。
そして2025年11月5日、待ち望んでいた知らせで目を覚ました。ドナーが見つかり、まさにその日に心臓の移植手術を受けられることになったのだ。これで私の人生の、より幸せで健康的な新しい章が始まるのだと希望に胸を膨らませていた。だが、現実はそれとは程遠いものだった。
次のページ