最新記事
自然現象

不気味すぎる...フロリダの海上に現れた「幽霊のような円柱」の映像にネット騒然 「ウォータースパウト」とは何か?

Shock As 'Eerie' Tornado-Like Waterspout Spotted Off Florida Beach

2024年8月13日(火)19時00分
スー・キム
フロリダ州北西部にあるパナマシティビーチ

フロリダ州北西部にあるパナマシティビーチ Mathew Risley-Shutterstock

<TikTokに投稿された「ウォータースパウト」をとらえた動画が話題に>

米フロリダ州パナマシティビーチで発生したウォータースパウトの映像が、TikTokユーザーたちを魅了している。

【動画】不気味すぎる...フロリダの海上に現れた「幽霊のような円柱」にネット騒然

@crystalhannon_が投稿したこの動画は、水上に発生した竜巻のような円柱を映し出している。この映像は7月24日に投稿されて以来、380万回以上再生されている。

後に投稿されたコメントによれば、この動画は同日にパナマシティビーチにあるカサ・ロマ・ホテルの外で撮影されたものだという。

キャプションには「パナマシティビーチでウォータースパウト!」とだけ記されており、暗い曇り空を背景に、水上で渦を巻く円柱が映し出されている。

「ウォータースパウト」とは何か?

米海洋大気庁(NOAA)国立海洋局によれば、ウォータースパウトとは「空気と水蒸気でできた円柱状の渦」のことだ。特に熱帯の暖かい海域では、想像以上によく見られる。

嵐の空から落ちてくる「幽霊のような」漏斗(ろうと)雲に見えるものもあれば、ほとんど見えないものもある。この「空気が渦を巻く不気味な柱」は水上竜巻とも呼ばれ、フロリダ州のフロリダキーズで最もよく見られるが、米国とカナダにまたがる五大湖でも観測されている。

ウォータースパウトには2つの種類がある。竜巻性と非竜巻性(晴天ウォータースパウト)だ。竜巻性のウォータースパウトは、その名の通り、水上で発生した竜巻、または陸上から水上に移動した竜巻だ。陸上竜巻と同じ特徴を持ち、激しい雷雨と関連している。竜巻性のウォータースパウトは多くの場合、強風と荒波をもたらし、大型のひょうや危険な稲妻を伴う。

一方、非竜巻性の晴天ウォータースパウトは、発達中の積雲の底に形成されることが多く、通常は雷雨とは無関係だ。晴天ウォータースパウトは水面で発生し、上昇していく。漏斗雲が見えたら、ウォータースパウトが成熟に近づいていることを意味する。晴天ウォータースパウトは微風時に形成され、通常はほとんど動かない。

ウォータースパウトが陸上に移動すると、大きな被害や負傷者を出す可能性があるため、米国立気象局(NWS)は竜巻警報を発令する。しかし一般的に晴天ウォータースパウトは上陸後すぐに消える、と国立海洋局は述べている。

国立海洋局は、国立気象局のアドバイスを引用しつつ、「ウォータースパウトを回避する最善の方法は、その動きに対して90度の方向に移動することだ。ウォータースパウトをよく見ようとして近づいてはいけない。(陸上の)竜巻と同じくらい危険なものもある」と警告している。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

中国軍、南シナ海巡りフィリピンけん制 日米比が合同

ワールド

英ロンドンで大規模デモ、反移民訴え 11万人参加

ビジネス

フィッチが仏国債格下げ、過去最低「Aプラス」 財政

ビジネス

中国、米の半導体貿易政策を調査 「差別的扱い」 通
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人に共通する特徴とは?
  • 2
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる」飲み物はどれ?
  • 3
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェイン・ジョンソンの、あまりの「激やせぶり」にネット騒然
  • 4
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 5
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 6
    電車内で「ウクライナ難民の女性」が襲われた驚愕シ…
  • 7
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 8
    【クイズ】世界で最も「火山が多い国」はどこ?
  • 9
    腹斜筋が「発火する」自重トレーニングとは?...硬く…
  • 10
    村上春樹は「どの作品」から読むのが正解? 最初の1…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 4
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 5
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 6
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 7
    埼玉県川口市で取材した『おどろきの「クルド人問題…
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 10
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 6
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 7
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大…
  • 8
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 9
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
  • 10
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中