最新記事
クイズ

日本人が知らない「激ムズ」クイズ5選

2024年7月8日(月)23時30分
ニューズウィーク日本版編集部

中国国旗と日本国旗の刺さった世界地図

hyotographics-shutterstock

Q.50 中国の著名人で日本に留学したことがないのは誰?

――出題・長岡義博(本誌編集長)

①魯迅
②蒋介石
③毛沢東
④周恩来

A. ③毛沢東

<解説>
「処理水」への抗議で電凸/靖国神社に落書き・放尿/江蘇省蘇州市で日本人学校のスクールバスを待っていた日本人親子に切り付け(犠牲になったのは中国人案内係)......と、中国人の対日感情は悪化する一方。暗澹たる気持ちになるが、120年前の中国では今と真逆の「日本に学べ」ブームが起きていた。

「阿Q正伝」「狂人日記」を書いた小説家の魯迅は、日本に留学した中国人学生の草分け的存在。1902年に清朝の官費留学生として日本留学し、1904年から仙台医学専門学校(現在の東北大医学部)で医学を学んだ。

その後、1905年に清朝が科挙制度を廃止。新たな出世の手段として海外留学が中国人学生の間で本格的ブームになり、比較的距離が近く、ひと足先に近代化へ舵を切った日本が人気に。留学生数は翌年8000人に急増した。

学生たちは日本語学校で学んだ後、大学入学を目指した。後に共産党政権で毛沢東の補佐役として首相を足掛け27年務めた周恩来もその1人。天津の南開中学を経て、1917年に来日。明治大学などで学んだ。

学生だけでなく、軍人になるため日本に来た中国人もいた。後に台湾総統となる蒋介石だ。蒋は1906年に18歳で来日。いったん帰国後、再び来日して日本陸軍経営の学校で学び、新潟の陸軍第13師団に配属された。

この中で、日本に留学した経験がないのは共産中国を建国した毛沢東。モスクワにスターリンを訪れたことがあるだけで、日本を含む国外に留学した経験はなかった。

近年も、共産党政府の厳しい支配を嫌って少なくない中国の知識人が日本に脱出し、「清朝末期に酷似している」と言われる。歴史は繰り返す。だが日本に留学した魯迅、周恩来、蒋介石の3人が、必ずしも親日派にはならなかったことは覚えておきたい。

ニューズウィーク日本版 コメ高騰の真犯人
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年6月24日号(6月17日発売)は「コメ高騰の真犯人」特集。なぜコメの価格は突然上がり、これからどうなるのか? コメ高騰の原因と「犯人」を探る

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ロシア、イラン・イスラエル仲介用意 ウラン保管も=

ワールド

イラン核施設、新たな被害なし IAEA事務局長が報

ビジネス

インド貿易赤字、5月は縮小 輸入が減少

ワールド

イラン、NPT脱退法案を国会で準備中 決定はまだ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:非婚化する世界
特集:非婚化する世界
2025年6月17日号(6/10発売)

非婚化・少子化の波がアメリカもヨーロッパも襲う。世界の経済や社会福祉、医療はどうなる?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロットが指摘する、墜落したインド航空機の問題点
  • 2
    「タンパク質」より「食物繊維」がなぜ重要なのか?...「がん」「栄養」との関係性を管理栄養士が語る
  • 3
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高にかっこいい」とネット絶賛 どんなヘアスタイルに?
  • 4
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波で…
  • 5
    サイコパスの顔ほど「魅力的に見える」?...騙されず…
  • 6
    林原めぐみのブログが「排外主義」と言われてしまう…
  • 7
    若者に大不評の「あの絵文字」...30代以上にはお馴染…
  • 8
    メーガン妃とキャサリン妃は「2人で泣き崩れていた」…
  • 9
    さらばグレタよ...ガザ支援船の活動家、ガザに辿り着…
  • 10
    ハルキウに「ドローン」「ミサイル」「爆弾」の一斉…
  • 1
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の瞬間...「信じられない行動」にネット驚愕
  • 2
    大阪万博は特に外国人の評判が最悪...「デジタル化未満」の残念ジャパンの見本市だ
  • 3
    「セレブのショーはもう終わり」...環境活動家グレタらが乗ったガザ支援船をイスラエルが拿捕
  • 4
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高に…
  • 5
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波で…
  • 6
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 7
    ファスティングをすると、なぜ空腹を感じなくなるの…
  • 8
    今こそ「古典的な」ディズニープリンセスに戻るべき…
  • 9
    右肩の痛みが告げた「ステージ4」からの生還...「生…
  • 10
    アメリカは革命前夜の臨界状態、余剰になった高学歴…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 3
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 4
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊…
  • 5
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 6
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 7
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 8
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 9
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 10
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中