発癌性も指摘される化学物質「PFAS」の正しい怖がり方...生活者が意識すべきこととは?
Avoiding “Forever Chemicals”
PFASを含む製品がごみ処理場に廃棄されれば、土壌や地下水にPFASが染み出し、やがて飲料水や食料に入り込むかもしれない。ペットボトルの水にも概して多くのPFASが含まれていると、オレゴン州立大学環境衛生学研究センターのジェイミー・デウィット所長は指摘する。
どの化学物質にも言えることだが、害が生じるか否かは量次第だ。「一般論として(PFASに接する)頻度と期間と濃度が高まれば、癌などの悪影響が生じるリスクも高まる」と、非営利研究機関のRTIインターナショナルで環境衛生・水質部門の責任者を務めるジェニファー・ホポニック・レドモンは言う。
PFASが使用されているレインコートを時々着るより、PFASを含んだ水を飲み続けるほうが健康に悪い可能性があるのだ。つまり、本当に心配すべきなのは、産業から環境に漏れ出すPFASだ。購入する品物に過度に神経をとがらせても、問題から逃れることはできない。
それでも、生活の中のPFASを減らすのは好ましいことだ。では、そのために何ができるのか。
「例えば、水道の水源を調べ、PFASが含まれていないか確認すればいい。もし含まれていれば、水道事業者がその濃度を下げるための対策を講じているか確認しよう」と、デウィットは言う。水源は変えられなくても、蛇口に浄水フィルターを取り付けることはできるだろう。
ホポニック・レドモンが提案するのは、電子レンジで作るポップコーンの購入をやめることだ。ポップコーンが入っている袋の内側は、PFASでコーティングされているのだ。年に1度程度なら問題はないが、「毎週子供に食べさせればかなりの量になる」と、デウィットは指摘する。
身の回りのPFASを減らすのが難しいのは、製品にPFASを使用している企業に開示義務が課されていないためだ。それでも、焦げ付きにくい、汚れにくい、水をはじくといった宣伝文句で売られている製品には使われている可能性が高いと、ホポニック・レドモンは言う。
レインコートなど生活に不可欠なもの以外は、PFASを含む製品を買わないようにしてもいいだろう。では、購入済みの品物はどうすればいいのか。
慌てて全部捨てる必要はない。「フライパンのコーティングが剝げていなくて、フライパンを加熱しすぎないようにすれば、直ちに大量のPFASに触れる可能性は低い」と、シャイダーは言う。
「もっとも、その種のフライパンを新しく買おうとは、もう全く思わないけれど」

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