イスラエル、ガザで戦闘再開「ハマスが合意違反」 2時間の攻撃で14人が死亡、数十人が負傷=ガザ保険省
12月1日、イスラエル軍は1日、パレスチナ自治区ガザでイスラム組織ハマスとの戦闘を再開と表明した。写真は11月30日、イスラエル南部からガザ北部を撮影(2023年 ロイター/Alexander Ermochenko)
イスラエル軍は1日、パレスチナ自治区ガザでイスラム組織ハマスとの戦闘を再開したと表明した。ハマスが戦闘休止合意に違反しイスラエル領内に砲撃をしたと非難した。
戦闘休止は11月24日に始まり、これまで2度延長された。この間、ガザで拘束されている人質とイスラエルに捕らわれていたパレスチナ人が多数解放された。
しかし現地時間1日午前7時(日本時間午後2時)の戦闘休止の終了間際、イスラエルはガザから発射されたロケット弾を迎撃したと発表し、ハマス系メディアはガザで爆発音と銃撃音があったと報じた。
イスラエルのネタニヤフ首相は、ハマスがさらなる人質解放に同意しなかったため、戦闘休止継続の条件が満たされなかったと指摘。
首相府は、ハマスが女性の人質全員を解放するという合意を履行しなかったほか、ロケット弾をイスラエルに向けて発射したと指摘。
「戦闘再開に伴い、この戦争の目的である人質解放とハマス掃討を達成し、ガザが二度とイスラエル市民に脅威をもたらさないようにするイスラエル政府の決意は固いと強調する」とした。
ハマス政治部門のエザット・エルラシュク氏は「イスラエルが戦闘休止前の50日間に達成できなかったことは、戦闘を続けても達成できないだろう」とウェブサイト上で主張した。
ガザ南部のカーンユニスで激しい砲撃と町の東側で煙が上がる様子をロイターの記者が確認した。人々は町の西にあるキャンプに避難しているという。
アルジャジーラはイスラエルの攻撃により多くの死傷者が出ていると報じた。
ガザ保健省のアルキドラ報道官の休戦合意の期限が切れてから2時間で、イスラエルの攻撃により14人が死亡し数十人が負傷したと発表した。死者のほとんどは女性と子供だとしている。
ソーシャルメディアに投稿された画像によると、ガザのジャバリア難民キャンプの上空に大きな黒煙が立ち上っている。