最新記事
ウクライナ戦争

F16は既にウクライナに到着している!?──最近の相次ぐロシア軍用機撃墜もF16だった可能性がある

Ukraine F-16 Speculation Mounts as Russia Loses 8 Fighter Jets in 3 Weeks

2023年12月28日(木)17時12分
エリー・クック
米軍第52戦闘航空団 のF16

米軍第52戦闘航空団 のF16(ドイツのシュパングダーレム空軍基地が本拠、写真は2000年)clh/HO/U.S. Air Force photo by Senior Master Sgt.

<西側は、新兵器の引き渡しをいちいち公表して敵に知らせない知恵を学んだのかもしれない。もし本当に到着したのなら、F16は膠着状態の戦況に大きな波乱をもたらしそうだ>

西側が供与するF16戦闘機の一部は、既にウクライナに到着している可能性があることが本誌の取材で分かった。実際、このところウクライナ空軍はロシア軍の戦闘機や爆撃機を相次いで撃墜、ロシア軍が支配してきたクリミア半島の軍港にも空爆を加えるなど、にわかに存在感を増している。

【動画】まさか自国の防空システムに撃たれるとは...ロシア最新鋭Su-35戦闘機が撃墜される瞬間


西側諸国はウクライナ側の熱心な働きかけに応じ、自国が保有するアメリカ製の最新鋭の戦闘機F16の供与を何カ月も前から約束してきたが、はっきりした引き渡しの日程は今も発表されていない。

ロシアに圧倒的な航空優勢を取られた今の状況を逆転させ、ロシア側の主要なターゲットを狙い撃ちにするにはF16の供与が必要だと、ウクライナ政府は西側に必死に訴えてきた。ウクライナ軍はこれまでソ連時代の旧式な戦闘機でNATO標準のミサイルや爆弾を投下してきたが、現代的な航空電子工学システムとレーダーを備えたF16を使えば、空からの攻撃の精度が格段に上がる。

メッセージアプリのテレグラムで戦況分析を流しているロシアの軍事アナリストらは、ウクライナ空軍は既に数機のF16を飛ばしているようだと盛んに警告しているが、それが事実かどうかは確認できていない。

アメリカの情報筋が12月27日、ウクライナに供与されるF16の第1波は既に到着した可能性があると、本誌に語った。これについて本誌はウクライナ軍にメールで確認中だ。

姿を見せないF16

ロシアはこの3週間に8機の戦闘機を失ったと伝えられている。事実であれば、ロシア空軍にとっては大打撃だ。

ウクライナ軍は12月5日、ルーマニアに隣接する自国の南部の沿岸から50キロほど沖合にある黒海の前哨基地、ズミイヌイ島(英名スネーク島)の上空でロシア軍機1機を撃墜したと発表した。

その12日後、ウクライナ軍がロシアの空軍基地を攻撃し、戦闘爆撃機スホーイSu34を1機破壊したと、ウクライナのメディアが伝えた。それとは別にウクライナ空軍は同日、ロシア軍の攻撃により、自軍の戦術爆撃機Su25が1機、破壊されたと発表した。

さらに12月22日、ウクライナ軍は新たに3機、ロシア軍のSu34を撃墜したと発表。クリスマスイブにも、ロシア軍のSu 30と34をそれぞれ1機撃墜したと述べた。

12月26日早朝、ウクライナ軍はクリミアの港湾を空爆、ロシア軍の大型揚陸艦「ノボチェルカスク」に損傷を与えた。メッセージアプリ「テレグラム」の親ロシア派や反ウクライナ派の複数のチャンネルが、この攻撃ではウクライナ軍はF16から巡航ミサイルを発射したとみられると分析し、F16の供与がロシア軍に及ぼす脅威について盛んに論じ始めた。

ガジェット
仕事が捗る「充電の選び方」──Anker Primeの充電器、モバイルバッテリーがビジネスパーソンに最適な理由
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

中国の対ロシア元建て輸出、8カ月連続で減少

ワールド

中国輸出、11月は予想上回る伸び 米国以外への出荷

ワールド

過度な変動や無秩序な動きには必要に応じ適切対応=為

ワールド

アングル:中国軍機レーダー照射、日中に新たな波紋 
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 2
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 3
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...かつて偶然、撮影されていた「緊張の瞬間」
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 6
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 7
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 8
    『ブレイキング・バッド』のスピンオフ映画『エルカ…
  • 9
    仕事が捗る「充電の選び方」──Anker Primeの充電器、…
  • 10
    ビジネスの成功だけでなく、他者への支援を...パート…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 6
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 7
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 8
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 9
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 10
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中