最新記事
ロシア軍

「ラスベガスのような感じ」...ウクライナの前線で戦うロシア兵の15%が「薬物中毒」の悲惨

Putin's Military Suffers Another Blow as Drug Use Runs Wild

2023年11月14日(火)13時45分
ケイトリン・ルイス
ロシア兵

Juliya Shangarey-shutterstock

<士気の低下や訓練不足に悩まされてきたロシア軍にとって、薬物・アルコール乱用などの依存症の増加はさらなる深刻な規律違反にも>

ウクライナの前線で戦っているロシア兵の最大15%が薬物を使用している――英国防省が最新の戦況分析報告書の中で、こう指摘した。

英国防省は11月13日に発表した戦況分析の中で、ロシアの反体制メディア「Verstka」の9月の報道が真実であると確認した。ウクライナの前線では、アンフェタミンや大麻をはじめとする薬物が簡単に入手できるという報道だ。

【動画】薬物を摂取するロシア兵...薬物の価格も高騰 を見る

 
 
 
 

同メディアは10月にも、ウクライナ国内のロシア占領地域で暮らす兵士や市民、数十人にインタビューへのインタビューから、ロシア軍の約10人に1人がマリファナを使用しており、さらに中毒性の高い違法薬物を使用している可能性もあることが分かったと報道していた。

英国防省はX(旧ツイッター)上で共有した報告書の中で、「一連の報道は信用できるものであり、これ以前にも、ウクライナへの軍事侵攻開始以降、ロシア軍では規律違反、犯罪やアルコール乱用に関連のある死亡事例が高い率で発生していた」と述べた。


さらに同省は「薬物やアルコールの乱用者は、事実上の懲罰部隊である突撃部隊『ストームZ』に送り込まれる可能性が高い」と指摘した上で、こう続けた。

「ローテーションがなく戦闘部隊が前線に出ずっぱりで交代の機会がないことが、規律違反や薬物乱用が多い理由の一つだ」

本誌はこの件についてロシア国防省にメールでコメントを求めたが、返答はなかった。

【20%オフ】GOHHME 電気毛布 掛け敷き兼用【アマゾン タイムセール】

(※画像をクリックしてアマゾンで詳細を見る)

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

JPモルガンの保守派株主が議案撤回、「政治化」への

ビジネス

米カーライルの新たな日本投資特化ファンド、過去最大

ビジネス

中国新興EVの小鵬汽車、第2四半期の納車台数見通し

ワールド

乱気流に見舞われた航空便乗客ら、シンガポールに到着
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:スマホ・アプリ健康術
特集:スマホ・アプリ健康術
2024年5月28日号(5/21発売)

健康長寿のカギはスマホとスマートウォッチにあり。アプリで食事・運動・体調を管理する方法

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された──イスラエル人人質

  • 2

    娘が「バイクで連れ去られる」動画を見て、父親は気を失った...家族が語ったハマスによる「拉致」被害

  • 3

    「目を閉じれば雨の音...」テントにたかる「害虫」の大群、キャンパーが撮影した「トラウマ映像」にネット戦慄

  • 4

    9年前と今で何も変わらない...ゼンデイヤの「卒アル…

  • 5

    ベトナム「植民地解放」70年を鮮やかな民族衣装で祝…

  • 6

    服着てる? ブルックス・ネイダーの「ほぼ丸見え」ネ…

  • 7

    高速鉄道熱に沸くアメリカ、先行する中国を追う──新…

  • 8

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 9

    「韓国は詐欺大国」の事情とは

  • 10

    中国・ロシアのスパイとして法廷に立つ「愛国者」──…

  • 1

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された──イスラエル人人質

  • 2

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 3

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両を一度に焼き尽くす動画をウクライナ軍が投稿

  • 4

    娘が「バイクで連れ去られる」動画を見て、父親は気…

  • 5

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 6

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバ…

  • 7

    「隣のあの子」が「未来の王妃」へ...キャサリン妃の…

  • 8

    SNSで動画が大ヒットした「雨の中でバレエを踊るナイ…

  • 9

    米誌映画担当、今年一番気に入った映画のシーンは『…

  • 10

    「まるでロイヤルツアー」...メーガン妃とヘンリー王…

  • 1

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された──イスラエル人人質

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々…

  • 5

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 6

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 7

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 8

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 9

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 10

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中