最新記事
ウクライナ情勢

ウクライナ、高性能よりもコスパいい兵器求める ロシアのドローン迎撃で

2023年10月3日(火)11時47分
ロイター
米国製の対無人機システム「バンパイア」

ウクライナ大統領府のポドリャク顧問は、ウクライナに供給されている西側の対空システムを再評価する必要性を指摘し、ロシアが使用しているイラン製無人機「シャヘド」に対抗するには、よりシンプルで安価な兵器の方が費用対効果が高い可能性があるとの見解を示した。写真は米国製の対無人機システム「バンパイア」(L3ハリス・テクノロジーズのWebページより)

ウクライナ大統領府のポドリャク顧問は2日、ウクライナに供給されている西側の対空システムを再評価する必要性を指摘し、ロシアが使用しているイラン製無人機「シャヘド」に対抗するには、よりシンプルで安価な兵器の方が費用対効果が高い可能性があるとの見解を示した。

シャヘドはほぼ日常的にロシアによる攻撃に使用されている。

ポドリャク氏はX(旧ツイッター)への投稿で、米国の「NASAMS」やドイツの「IRIS―T」といった西側のシステムはミサイルの迎撃に使用されているが、シャヘドに使用するには費用対効果が悪く、「同盟国の備蓄減少と長期的な弱体化につながる」と指摘。

「解決策は明白だ。移動式の大口径機関銃に加え、シャヘドに対して有効であることが証明されている、よりシンプルで安価な対空システムが多くある。ゲパルトやバンパイアなどだ」と語った。

ゲパルトはドイツ製の対空戦車。バンパイアは米国製の対無人機システム。

ポドリャク氏はこのような規模縮小により、ロシアの攻撃による影響を最小限に抑え、ウクライナ上空と近隣の北大西洋条約機構(NATO)諸国の長期的な安定を確保できるとした。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2023トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

展覧会
「ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢」(東京会場) 鑑賞チケット5組10名様プレゼント
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

台湾総統「侵略は敗北につながる」 終戦記念日に中国

ワールド

ユナイテッドヘルスへのサイバー攻撃、個人情報1.9

ワールド

インド、物品・サービス税を10月までに引き下げ モ

ワールド

マレーシアGDP、第2四半期は前年比4.4%増 予
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:Newsweek Exclusive 昭和100年
特集:Newsweek Exclusive 昭和100年
2025年8月12日/2025年8月19日号(8/ 5発売)

現代日本に息づく戦争と復興と繁栄の時代を、ニューズウィークはこう伝えた

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 2
    「笑い声が止まらん...」証明写真でエイリアン化してしまった女性「衝撃の写真」にSNS爆笑「伝説級の事故」
  • 3
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...「就学前後」に気を付けるべきポイント
  • 4
    「長女の苦しみ」は大人になってからも...心理学者が…
  • 5
    「何これ...」歯医者のX線写真で「鼻」に写り込んだ…
  • 6
    【クイズ】アメリカで最も「盗まれた車種」が判明...…
  • 7
    債務者救済かモラルハザードか 韓国50兆ウォン債務…
  • 8
    「デカすぎる」「手のひらの半分以上...」新居で妊婦…
  • 9
    これぞ「天才の発想」...スーツケース片手に長い階段…
  • 10
    「ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢」(東京会場) …
  • 1
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 2
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた「復讐の技術」とは
  • 3
    「笑い声が止まらん...」証明写真でエイリアン化してしまった女性「衝撃の写真」にSNS爆笑「伝説級の事故」
  • 4
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
  • 5
    職場のメンタル不調の9割を占める「適応障害」とは何…
  • 6
    これぞ「天才の発想」...スーツケース片手に長い階段…
  • 7
    【クイズ】次のうち、「軍用機の保有数」で世界トッ…
  • 8
    「長女の苦しみ」は大人になってからも...心理学者が…
  • 9
    「何これ...」歯医者のX線写真で「鼻」に写り込んだ…
  • 10
    「触ったらどうなるか...」列車をストップさせ、乗客…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失…
  • 6
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 7
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 8
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が…
  • 9
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 10
    イラン人は原爆資料館で大泣きする...日本人が忘れた…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中