最新記事
北朝鮮

北朝鮮の金正恩は睡眠障害でアルコール依存高く 体重は140キロ半ばに増加か

2023年5月31日(水)20時40分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部
タバコを手にした金正恩と娘のジュエ

金正恩と娘のジュエ KCNA - REUTERS

<威信をかけたスパイ衛星打ち上げが失敗するなど将軍様のストレスは増すばかり?>

韓国の公安機関の国家情報院は、「北朝鮮の金正恩国務委員長が相当な睡眠障害になっており、体重が140kg半ばに上るものと把握された」と31日、韓国国会に報告した。韓国経済など韓国メディアが報じた。

国会情報委員会の与野党幹事のユ・サンボム国民の力議員とユン・ゴンヨン共に民主党議員によると、委員会に対してキム・ギュヒョン国家情報院長がこのような報告をしたという。

ユ議員によると、国家情報院は「北朝鮮当局が最高幹部の不眠症治療のためゾルピデムなど最新の医療情報を集中的に収集するように命じられ、金総書記が相当な睡眠障害を経験していると推定される」と説明したという。

ゾルピデムは日本ではアステラス製薬が販売する睡眠導入剤「マイスリー」の主成分で、寝付きの改善薬として処方される。副作用として夢遊行動、昼間の眠気、めまい、幻覚などがあり、日本では麻薬及び向精神薬取締法における第3種向精神薬として指定されている。

ニコチン、アルコール依存症の可能性も

国家情報院は「北朝鮮がマールボロ、ダンヒルなどの外国タバコ、また高級な酒のつまみを大量輸入していて、金総書記のニコチン、アルコール依存度が高まって、さらにひどい不眠症に悩まされる悪循環に陥っている可能性も注視している」という。

また「16日に公開された写真では、目元にはっきりとクマが見えるなど、疲れたようすが歴然としていた。また体重についてAIで分析した結果、約140キロ台半ば推定される」とした。

そしてユ議員は「昨年末からは金総書記の手、腕に引っ掻いたあとに悪化した傷が引き続き確認されたが、これについて国家情報院はアレルギーとストレスが複雑に作用した皮膚炎と推定している」と語った。

かねてから国家情報院では金正恩が生活習慣病にかかっていることを指摘し、体重については「2012年に初めて登場したときは90kgだったが、2014年には120kgに、さらに最近では130kgにまで増えたと推定される」と説明していた。2021年には北朝鮮メディアが「金総書記の体重減、国民が心配」と異例の報道をしたものの、どうやらこれは一時的なもので、その後リバウンドしたもようだ。

最近ではミサイル発射などの視察に愛嬢ジュエを伴って現れている金正恩。後継者として娘が成長する日までは健康に留意して、溜まったストレスから極端な行動を起こさないでほしいと願うばかりだ。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

英住宅ローン融資、3月は4年ぶり大幅増 優遇税制の

ビジネス

LSEG、第1四半期収益は予想上回る 市場部門が好

ワールド

鉱物資源協定、ウクライナは米支援に国富削るとメドベ

ワールド

米、中国に関税交渉を打診 国営メディア報道
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に高く、女性では反対に既婚の方が高い
  • 2
    マリフアナを合法化した末路とは? 「バラ色の未来が来るはずだったのに...」
  • 3
    タイタニック生存者が残した「不気味な手紙」...何が書かれていた?
  • 4
    ポンペイ遺跡で見つかった「浴場」には、テルマエ・…
  • 5
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 6
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」では…
  • 7
    インド北部の「虐殺」が全面「核戦争」に発展するか…
  • 8
    クルミで「大腸がんリスク」が大幅に下がる可能性...…
  • 9
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 10
    悲しみは時間薬だし、幸せは自分次第だから切り替え…
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新研究】
  • 4
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 5
    ロシア国内エラブガの軍事工場にウクライナが「ドロ…
  • 6
    パニック発作の原因の多くは「ガス」だった...「ビタ…
  • 7
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 8
    私の「舌」を見た医師は、すぐ「癌」を疑った...「口…
  • 9
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に…
  • 10
    ポンペイ遺跡で見つかった「浴場」には、テルマエ・…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 5
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 6
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 7
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 8
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 10
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中