<関係者には解雇や降格などの処分が下される可能性が高い>

3月30日、中国共産党機関紙の人民日報が緊急回収される騒ぎがあった。習近平(シー・チンピン)国家主席が党の中核であることを示す一節から「習近平」の3文字が抜け落ちるという異例の誤植があったためだ。

些細なミスにも見えるが、中国メディアは普段から国家指導者の名前を改行で分断しないよう留意するなど氏名の扱いに細心の注意を払っており、習の不在を連想させる誤植は重大なミスだ。関係者には解雇や降格などの処分が下される可能性が高い。

タイミングも最悪だった。ゼロコロナ政策の失敗に加え、経済や外交での習の指導力に疑問が強まるなか、当局は「習近平思想」の徹底を図っている。習の著作や発言集を読む勉強会も全土で予定されており、習の地位に関する話題には普段以上に敏感だ。

ルーマニアではかつて、独裁者のチャウシェスク大統領の名前表記にスペルミスがないかを確認する専任スタッフがいたとされる。今の中国にもそんな仕事が必要かも?

From Foreign Policy Magazine

現代を象徴する「多面的な成功」が輝いた夜──シャルル・ルクレールが語った"FACETS"の価値
現代を象徴する「多面的な成功」が輝いた夜──シャルル・ルクレールが語った"FACETS"の価値
PR
ニューズウィーク日本版 米中の興亡
2026年5月26日号(5月19日発売)は「米中の興亡」特集。

首脳会談で合意した「建設的戦略安定関係」で優位に立つのは、アメリカか、中国か

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら
※画像をクリックするとアマゾンに飛びます