午前の日経平均は大幅続伸、1000円超高 リスクオンムード広がる

前場の東京株式市場で日経平均は、前営業日比1029円19銭高の4万2849円67銭と大幅に続伸した。資料写真、2024年12月、東京証券取引所で撮影(2025年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
[東京 12日 ロイター] - 前場の東京株式市場で日経平均は、前営業日比1029円19銭高の4万2849円67銭と大幅に続伸した。日経平均、TOPIXともに取引時間中の史上最高値を更新した。前週に続き、相互関税や日米の企業決算を巡り過度な警戒感が後退し、リスクオンムードが広がった。
日経平均は277円高で寄り付いた後、上値を伸ばし、前場中盤に1047円高の4万2867円69銭まで上昇した。指数寄与度の高いファーストリテイリングが4%超高、アドバンテスト、ソフトバンクグループが6─7%超上昇し、3銘柄だけで日経平均を600円程度押し上げた。
市場では「米関税を巡る過度な警戒感や、企業業績の悪化を過度に織り込んだことへの巻き戻しのトレードが続いているようだ」(SMBC信託銀行の山口真弘投資調査部長)との声があった。ただ、新しい好材料がない中での行き過ぎた株価上昇との見方もあり、買い一巡後は短期的な調整が起きやすいという。
そのほか、市場では米利下げ期待がある中で為替が円安で推移していることや、AI(人工知能)への期待が株価を支えているとの見方もあった。
TOPIXは1.45%高の3067.96ポイントで午前の取引を終了した。連日の史上最高値更新となっている。東証プライム市場の売買代金は3兆4764億8200万円だった。東証33業種では、値上がりは鉱業、銀行、情報・通信、証券、非鉄金属など30業種、値下がりはその他製品、水産・農林、陸運の3業種となった。
個別では、前週末に通期見通しの上方修正を発表したサンリオが商いを伴って急騰し、東証プライム市場の売買代金トップ、株価は12%超高となった。三井金属鉱業は14%超高となった。そのほかレーザーテック、ソシオネクストが5─6%超高。TOPPANホールディングスは9%超安だった。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1033銘柄(63%)、値下がりは537銘柄(33%)、変わらずは52銘柄(3%)だった。