少子化で韓国軍6年で2割縮小――北朝鮮との肉弾戦でとりわけ不利に
South Korea's Population Crisis Shrinks Military Amid Threat From North

海上浸透訓練を行う韓国陸軍特殊部隊(7月9日、泰安郡)© Defense Ministry via ZUMA Press Wire
<少子化が進めば警察、消防などと共に国を守る兵力も不足する。敵がローテクの物量で攻めてくる場合には特に、テクノロジーでカバーするのは難しい>
韓国国防部の最新報告によると、出生率の低下によって徴兵可能な男性人口が減少し、韓国軍は6年前と比べて規模が20%縮小した。
韓国の2024年の合計特殊出生率は女性1人あたり0.75人で、世界最低。人口維持に必要とされる2.1を大きく下回る水準だ。同年、65歳以上の高齢者割合は20%を突破し、日本と並ぶ「超高齢社会」に入った。
こうした人口動態の変化は、世界第4位の経済規模を持つ韓国の経済だけでなく、核兵器を保有する北朝鮮との安全保障環境にも大きな影響を与えるとみられる。
韓国の現役兵力は45万人で、2019年から約11万人減少した。この間に17個師団が解散または統合された。
この数字は国防部と兵務庁の共同報告に基づき、韓国国会法制司法委員会の秋美愛議員を通じてメディアに共有された。
特に陸軍の減少が顕著で、この6年間に10万人以上が減った。幹部候補生試験の合格率も過去の半分程度に低下している。
国防部は、防衛態勢の維持に必要とされる最低兵力を5万人下回っているとし、出生率の低下を最大の要因に挙げている。
徴兵対象の中心である20歳男性の人口は、2019年から30%減少し、約23万人となった。