最新記事

カタールW杯

「明るい廃墟......」W杯のカタールにひっそりと佇む、奇妙な無人団地群 英サポーターが発見

2022年12月8日(木)18時28分
青葉やまと

The Independent-YouTube

<好奇心に駆られたイングランドの青年が、砂漠に忽然と現れる奇妙な団地を発見した。W杯スタジアムと密接な関連があるのだという>

サッカーW杯でカタールを訪れたイングランドの21歳サポーターが、奇妙な団地を発見した。ロブ・ドーリーと名乗るこの青年は、自身のTikTokにそのめずらしい体験を投稿している。

イングランドのチームを応援しようとカタールを訪れたロブ青年だが、ある朝ふと思い立ち、カタールのまだ知られていない一面を発見しようと自らにミッションを課したという。

地元のタクシードライバーに勧められるがまま、青年はドーハから長距離列車に揺られ、南へ30キロ以上離れたメサイードの街に着いた。工業都市として知られるメサイードだが、小さな街を一歩踏み出せば、そこは無限の砂地が広がる。

その殺風景な砂漠地帯でロブ青年は、忽然と現れた団地に出会った。動画によると25棟から30棟はあろうという団地が、厳重に封鎖されたバリケードのなかに佇んでいたという。

【動画】W杯のカタールにひっそりと佇む、30棟の奇妙な無人団地

築浅のまま厳重に封鎖されていた

奇妙なのはその印象だ。どの棟も明るいブラウン系で統一されたこぎれいな外観をしており、いずれもかなりの築浅だ。ここ数年内に建てられたように見受けられる。

同じ敷地に複数の棟があることから日本の定義では団地に該当するが、ごく築浅のマンション群と言った方がイメージしやすいかもしれない。

砂漠にはこれら高層の建物がそびえるのみで、一帯にまったくひと気はない。数100戸から1000戸ほどあろうかという団地全体が、建てられたそばから忘れ去られてしまったかのようだ。

興味を持ったロブ青年は中に入ろうとしたものの、カタールではどのような罰が設けられているか知る由もなく、賢明にも思いとどまったようだ。だが、おとなしく引き返そうとした青年に幸運が訪れた。広大な敷地内を巡回していたセキュリティの2人組にたまたま出くわしたのだ。

話しかけてみると2人は気さくに応じてくれ、奇妙な団地の真相を教えてくれた。ここはW杯に向けたインフラ整備に従事していた移民労働者たちの宿舎であり、役目を終えた現在、全員が引き払ったため無人状態なのだという。

セキュリティの1人はロブ青年に対し、驚くべきオファーを申し出た。青年に付き添い、団地内部を特別に案内してくれるというのだ。

【動画】W杯のカタールにひっそりと佇む、30棟の奇妙な無人団地

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

J&J、1─3月売上高が予想届かず 医療機器と主力

ビジネス

米BofA、第1四半期は減益も予想上回る 投資銀行

ビジネス

HSBC、アジア投資銀行部門で10数人削減 香港な

ワールド

トランプ氏、経済運営ではバイデン氏より高い評価=米
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人機やミサイルとイスラエルの「アイアンドーム」が乱れ飛んだ中東の夜間映像

  • 2

    大半がクリミアから撤退か...衛星写真が示す、ロシア黒海艦隊「主力不在」の実態

  • 3

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無能の専門家」の面々

  • 4

    韓国の春に思うこと、セウォル号事故から10年

  • 5

    人類史上最速の人口減少国・韓国...状況を好転させる…

  • 6

    アメリカ製ドローンはウクライナで役に立たなかった

  • 7

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 8

    中国もトルコもUAEも......米経済制裁の効果で世界が…

  • 9

    【画像・動画】ウクライナ人の叡智を詰め込んだ国産…

  • 10

    【地図】【戦況解説】ウクライナ防衛の背骨を成し、…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体は

  • 3

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...当局が撮影していた、犬の「尋常ではない」様子

  • 4

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 5

    ロシアの隣りの強権国家までがロシア離れ、「ウクラ…

  • 6

    NewJeans、ILLIT、LE SSERAFIM...... K-POPガールズグ…

  • 7

    ドネツク州でロシアが過去最大の「戦車攻撃」を実施…

  • 8

    「もしカップメンだけで生活したら...」生物学者と料…

  • 9

    帰宅した女性が目撃したのは、ヘビが「愛猫」の首を…

  • 10

    温泉じゃなく銭湯! 外国人も魅了する銭湯という日本…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 7

    巨匠コンビによる「戦争観が古すぎる」ドラマ『マス…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中