英、金融指標の規制見直し 業界負担を軽減
英ロンドンにあるLSEG本社、4月25日撮影。ロイター/Toby Melville
[ロンドン 17日 ロイター] - 英財務省は17日、金融指標を管理する広範な規制を抜本的に見直し、業界のコンプライアンス(法令順守)負担を軽減すると発表した。規制対象を金融システムに重大なリスクをもたらす指標に限定する。
コモディティー取引、外国為替、債券発行、デリバティブ(金融派生商品)清算などの業界は、経済全体への資本やリスクの配分を支援するため、多種多様な指標に依存している。
例えば、FTSE100種総合株価指数はロンドン証券取引所の主要上場企業を追跡しており、MSCIは大型・中型株やESG(環境・社会・企業統治)評価の高い企業などに焦点を当てた一連の指数を提供している。
現在、英国で作成される全ての指標は金融行動監視機構(FCA)の規制下にあるが、今回の提案では、提示された基準に基づき、英国の金融市場にシステム上のリスクをもたらす指標のみが規制対象として残ることになる。
財務省は、これにより、規制対象となる金融指標の算出・管理会社数が80─90%削減されるとの見通しを示した。2026年3月11日まで業界からの意見を募集する。
FCAは、今回の改革によって現在の市場環境により適した枠組みを構築でき、業界の不必要な負担を軽減できるとしている。
欧州連合(EU)も5月、指標規制の改正案をまとめ、強制的な規制の対象となる指標の数を削減している。





