最新記事

外交

リトアニア「台湾」代表機関の名称変更を検討 中国との対立回避をさぐる

2022年1月26日(水)10時37分
リトアニアの首都ビリニュスの台湾代表機関

バルト3国の一つであるリトアニア政府は、昨年首都ビリニュスに開設した台湾の代表機関について、中国との対立を回避するため中国語の名称を変更するよう台湾に要請すべきか議論している。ビリニュスの台湾代表機関で20日撮影(2022年 ロイター/Janis Laizans)

バルト3国の一つであるリトアニア政府は、昨年首都ビリニュスに開設した台湾の代表機関について、中国との対立を回避するため中国語の名称を変更するよう台湾に要請すべきか議論している。2人の関係者がロイターに語った。

リトアニアは、台湾の事実上の大使館となる代表機関を昨年11月に開設した。名称も欧州に置く代表機関で初めて「台北」ではなく「台湾」の表記の採用を認めた。

これに対して、台湾を自国領土の一部と主張する中国は猛反発し、リトアニアとの外交関係を格下げするなど、中国とリトアニアの関係は冷え込んでいる。

関係筋によると、リトアニアのランズベルギス外相は先週、ナウセーダ大統領に対して、中国との関係を修復する手段として代表機関の中国語表記を「台湾」から「台湾人」に変更することを提案した。この変更には台湾の同意が必要になる。

リトアニア大統領府はコメントを差し控えている。外務省はコメントの要請に応じていない。

シンクタンク、ビリニュス東欧研究センターの代表、リナス・コヤラ氏は、リトアニアがどんな行為を示したとしても中国の態度を変えることは不可能だと指摘した。

その上で「リトアニア政府はおそらく、代表機関が政治的実体としての台湾を代表しているのではく、リトアニアが文化や経済面での関係構築を望む台湾の人々を代表しているということを強調しようとしている」と説明した。

中国国営メディア「環球時報」は22日に掲載した論説で、リトアニアが中国との関係を修復するには、代表機関の名称変更だけでは不十分だとの見方を伝えた。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2022トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・中国の不動産バブルは弾けるか? 恒大集団の破綻が経済戦略の転換点に
・中国製スマホ「早急に処分を」リトアニアが重大なリスクを警告
・武漢研究所、遺伝子操作でヒトへの感染力を強める実験を計画していた



今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

中国、香港の火災報道巡り外国メディア呼び出し 「虚

ワールド

26年ブラジル大統領選、ボルソナロ氏長男が「出馬へ

ワールド

中国軍機、空自戦闘機にレーダー照射 太平洋上で空母

ビジネス

アングル:AI導入でも揺らがぬ仕事を、学位より配管
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 3
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 6
    「搭乗禁止にすべき」 後ろの席の乗客が行った「あり…
  • 7
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 8
    仕事が捗る「充電の選び方」──Anker Primeの充電器、…
  • 9
    『羅生門』『七人の侍』『用心棒』――黒澤明はどれだ…
  • 10
    ビジネスの成功だけでなく、他者への支援を...パート…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 3
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」が追いつかなくなっている状態とは?
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 6
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 7
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 8
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 9
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 10
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中