最新記事

ドラマ

朝ドラの深津絵里がスゴい! 18歳のサッチモちゃんを演じる彼女が称賛される理由は?

2022年1月17日(月)07時54分
木村 隆志(コラムニスト、人間関係コンサルタント、テレビ解説者) *東洋経済オンラインからの転載
深津絵里

13年ぶりの連ドラレギュラー出演でも盤石の演技で視聴者を釘付けにしている深津絵里 REGIS DUVIGNAU - REUTERS

朝ドラ「カムカムエヴリバディ」(NHK)で2代目ヒロインを務める深津絵里さんへの称賛が続いています。

同作は「約半年間を3人のヒロインがリレーする」という異例の構成であり、初代ヒロインを上白石萌音さんが務めた「安子編」が終了したのは、昨年12月22日放送の第38話。翌23日の第39話から深津さんが2代目ヒロインを務める「るい編」がスタートしましたが、すぐに視聴率が上がったほか、連日メディアの記事と視聴者のSNSの両方で彼女を称える声が上がり続けているのです。

ネット上の声は、「やっぱり演技がうまい」「透明感が凄い」「40代で10代を演じられることに驚き」「ひさびさに見たけどかわいさは変わっていない」「毎日見られるのがうれしい」などのポジティブなものばかりで、これほど称賛一色なケースはなかなか見られません。

深津さんが連ドラにレギュラー出演するのは、2008年の「CHANGE」(フジテレビ系)以来、約13年ぶりで、連ドラ主演は2005年の「スローダンス」(フジテレビ系)以来、約16年ぶり。単発ドラマにもほとんど出ず、近年は映画にも出演していなかっただけに、「ひさびさに深津さんの姿を見た」という人が多かったようです。

視聴者は過去の輝きを知っているだけに、ひさびさの出演では「劣化」などと揶揄されやすく、しかも「実年齢より約30歳も若い女性を演じる」という難役でした。そんな難しい仕事であるにもかかわらず、なぜ深津さんは「やっぱりうまい」と言われているのでしょうか。

重苦しいムードを一変させた「ふかっちゃん」

「深津絵里はやっぱりうまい」という声が上がっている理由として、まず挙げておきたいのは、「カムカムエヴリバディ」のストーリー。

「安子編」は中盤以降、戦況の悪化とともにシリアスな作風に一変しました。ヒロインの安子(上白石萌音)は、「母・小しず(西田尚美)と祖母・ひさ(鷲尾真知子)を空襲で失い、父・金太(甲本雅裕)も戦後すぐに命を落とし、夫・稔(松村北斗)の戦死が知らされ、帰還した兄・算太(濱田岳)にも裏切られ、最愛の娘・るいとも生き別れてしまう」という重苦しいムードが続いたまま、突然「安子編」は終了。

視聴者から「かわいそうで見ていられない」という声が上がり続けていたところに、「こんな悲しい終わり方なの?」という戸惑いが加わり、継続視聴を拒むような声もありましたが、それを食い止めたのが2代目ヒロイン・深津さんでした。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米GDP、第1四半期は+1.6%に鈍化 2年ぶり低

ビジネス

ロイターネクスト:為替介入はまれな状況でのみ容認=

ビジネス

ECB、適時かつ小幅な利下げ必要=イタリア中銀総裁

ビジネス

トヨタ、米インディアナ工場に14億ドル投資 EV生
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」──米国防総省

  • 3

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP非アイドル系の来日公演

  • 4

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 5

    未婚中高年男性の死亡率は、既婚男性の2.8倍も高い

  • 6

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 7

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    やっと本気を出した米英から追加支援でウクライナに…

  • 10

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこ…

  • 7

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 8

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中