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イラク総選挙、最大の敗者はイランだった

Iran Is the Biggest Loser

2021年10月18日(月)16時30分
ミナ・アル・オライビ(UAEの英字紙ザ・ナショナル編集主幹)

今回、カディミ(シーア派)が首相になれば、ハルブシ(スンニ派)が国会議長として続投する可能性が高いが、クルド人は誰を大統領候補にするかをめぐり割れている。

だが、多くの有権者が現在の政治システムに怒っているのは、まさにこうした型にはまった駆け引きだ。

それは宗派・民族間の権力均衡を図るだけで、行政サービスの向上や、国内の多くの危機への対処改善にはつながらない。世俗派やナショナリストが排除されていることも問題だ。

現在のイラクには、緊急にやらなければならないことが3つある。

第1に、選挙管理委員会は、選挙の最終結果を迅速に発表するとともに、集計方法についても透明性を確保しなければならない。

第2に、サドルは連立政権と次期首相について、自らの意思を明らかにすること。

そして第3に、イラク治安部隊が警戒態勢を強化して、選挙委員会や候補者に対する暴力を防ぐことだ。さもないと民兵組織は、選挙で獲得できなかった権力を、力によって獲得しようとしかねない。

From Foreign Policy Magazine

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