最新記事

ネット

それは言わないで...企業の裏側をネットでばらす従業員、止める術はなし?

Company “Secrets” Revealed on TikTok

2021年8月4日(水)11時59分
フランキー・アドキンズ
TikTok(イメージイラスト)

PHOTO ILLUSTRATION BY YUKAKO NUMAZAWAーNEWSWEEK JAPAN, SOURCE ILLUSTRATION BY LOSW/ISTOCK

<TikTokで根強い人気を誇る「裏話系」コンテンツだが、従業員(と元従業員)からの暴露投稿は企業の悪夢と紙一重>

有名企業の従業員や元従業員が店の舞台裏や買い物のコツを紹介する動画は、動画投稿アプリTikTok(ティックトック)で人気が高い。ただし、有名になるためであれ、勤務先への復讐であれ、「バズる」従業員は企業にとって悪夢になりかねない。動画でイタい秘密を「暴露」された企業を紹介すると......。

■ホリスター

ファッションブランドのホリスターで働いていた@annaxjamesが自分の経験を語る動画は「ショップの裏話」の火付け役となり、100万回以上再生されている。例えば、バックヤードの従業員と店員兼モデルは明らかに違う「階層」で、後者は採用面接で容姿を1~10で評価されていたとか。

同社の広報部は、インクルーシビティー(包摂性)を高める努力をしてきたと釈明している。「annaが経験したことは、現在の私たちの姿ではないと確信しています」

■サブウェイ

サンドイッチチェーンの内部告発は胃にもたれそう。店舗で働いていたと思われる@Travis2officialは、ステーキの正体を明かしている。茶色いボロボロの塊を見た視聴者からは、「もうファストフードは食べられない」という嘆きも。

■マーシャルズ

大手ディスカウントショップ、マーシャルズのレジで働いていた@yungpepeeによれば、万引きに気付いても、基本的に店側は何もしない。法律上、従業員が介入すると店がリスクを負うからだというが、間違っても確かめてみようと思わないこと。万引きは犯罪だ。

■セフォラ

人気コスメショップで働いていたカイラ・ギャレゴは「セフォラ・ガールがメークを落とす」と題した動画で、店のサービスをフル活用する方法を紹介している。注目は、無料で化粧品を手に入れる裏ワザ。「誕生月でなくても、いつでも誕生日プレゼントをもらえるから、とにかく店員に聞いてみて」

■ターゲット

元従業員の@lizzymwongによると、ターゲットはウォルマートやアマゾンなどの競合に価格を合わせる。「カスタマーサービスにスマホの画面(で他店の値段)を見せれば、値札を変えてくれる」。この作戦は、アップルウォッチやiPhoneなどの製品で効果的らしい。

■コールズ

小売りチェーンのコールズで働いていた@atomictangoは、「イエス・ユー・キャン」と呼ばれるポリシーを紹介。客が元の価格から50%未満の割引を希望した場合、従業員は無条件で承諾する。「店長を呼んだり反論したりせずに、認めることになっていた」

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

アングル:「豪華装備」競う中国EVメーカー、西側と

ビジネス

NY外為市場=ドルが158円台乗せ、日銀の現状維持

ビジネス

米国株式市場=上昇、大型グロース株高い

ビジネス

米PCE価格指数、インフレ率の緩やかな上昇示す 個
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された米女優、「過激衣装」写真での切り返しに称賛集まる

  • 4

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」…

  • 5

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 6

    アカデミー賞監督の「英語スピーチ格差」を考える

  • 7

    ウクライナ軍ブラッドレー歩兵戦闘車の強力な射撃を…

  • 8

    19世紀イタリア、全世界を巻き込んだ論争『エドガル…

  • 9

    日本マンガ、なぜか北米で爆売れ中...背景に「コロナ…

  • 10

    大谷選手は被害者だけど「失格」...日本人の弱点は「…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミ…

  • 9

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 10

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 3

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈する動画...「吹き飛ばされた」と遺族(ロシア報道)

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 6

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中