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ハイチ警察、大統領暗殺の容疑者6人を激しい銃撃戦のすえ逮捕 首謀者捜索中

2021年7月9日(金)09時45分
ハイチ大統領邸宅の周辺のようす

ハイチのレオン・シャルル警察署長は8日、モイーズ大統領(53)を暗殺した容疑者6人を逮捕したと発表した。大統領邸宅の周辺のようす(2021年 ロイター)

ハイチのレオン・シャルル警察署長は8日、モイーズ大統領(53)を暗殺した容疑者6人を逮捕したと発表した。暗殺計画の首謀者は目下捜索中という。

シャルル警察署長はテレビ放映された記者会見で、首都ポルトープランス北部のペシオンヴィル地区の現場近くの民家で容疑者らを包囲し、7日夜にかけて激しい銃撃戦の結果、6人の身柄を拘束したと発表。現場から3人の遺体を収容した。

警察署長は「実行犯は突き止めた。現在は首謀者の捜索を進めている」と述べた。

米紙ワシントン・ポストはハイチの選挙関連担当相の話として、逮捕者のうち一人はハイチ系米国人だったと報じた。

米国務省のプライス報道官は、政府はハイチ警察の捜査協力要請に応じていると表明。逮捕者の中に米国人が含まれていたかについては、まだ確認できないとした。

地元メディアでは、容疑者が勾留されている首都ポルトープランスの警察署の外に数百人の住民が集まり、「彼らを燃やせ」と叫びながら、容疑者のものとみられる車両に火を放つ様子が報じられている。

これを受け、ハイチのジョセフ暫定首相は8日、容疑者を警察に引き渡し、私的制裁を加えないよう呼び掛けた。

またシャルル署長も住民は治安部隊に協力し、騒動を起こさないよう訴えた。

当局は現時点で大統領暗殺の動機を明らかにしていない。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

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