最新記事

中東

イスラエル新政権、極右グループのデモ行進を許可 パレスチナと緊張再燃も

2021年6月15日(火)11時07分
イスラエル右派政党「ヤミナ」のベネット党首

13日に発足したイスラエル新政権は、ユダヤ人民族主義者が15日にエルサレム旧市街で予定している行進を巡り、早くもパレスチナとの緊張の高まりに直面している。写真は6月13日、議会に出席する右派政党「ヤミナ」のベネット党首(2021年 ロイター/Ronen Zvulun)

イスラエル新政権は14日、エルサレムで15日に予定されるユダヤ人極右グループの行進を許可すると発表した。発足したばかりのベネット新政権にとって、早くもパレスチナとの緊張が高まる恐れがある。

15日の行進では、極右グループがイスラエルの旗を掲げて東エルサレムの旧市街やその周辺を歩く予定だ。この地域では、5月に11日間続いたイスラエル軍とパレスチナ自治区ガザの武装勢力の衝突以降、緊迫した状況が続いている。

パレスチナ勢力は、エルサレムの行進に対抗する「怒りの日」を呼び掛けている。エルサレム旧市街にあるイスラム教礼拝所「アルアクサ・モスク」やパレスチナ住民が立ち退きに直面する地区の周辺では先月、パレスチナ人のデモ隊とイスラエル警察が衝突した。

パレスチナ自治政府のシュタイエ首相は「行進はわれわれの民族に対する挑発であり、われわれのエルサレムと聖地に対する攻撃だ」と非難した。

イスラエルのメディアによると、バーレフ治安相は警察トップや治安当局者との会合後、行進を許可し、警察は万全の準備が整っているとする声明を出した。

参加者が当初の行進ルート上にある旧市街のイスラム教徒地区に入ることが認められるかは不明。

5月10日の当初の行進では、エルサレムでの緊張の高まりがガザを実効支配するイスラム組織ハマスによるロケット弾発射につながったことを受け、直前にルートが変更された。イスラエルの右派グループは政府がハマスに屈したと批判し、行進の日程を組み直した。

ハマスは、行進が実施されれば再び敵対行為を行う可能性があると警告した。イスラエルメディアは、衝突の可能性に備えて軍が態勢を整えていると報じた。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2021トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・誤って1日に2度ワクチンを打たれた男性が危篤状態に
・新型コロナ感染で「軽症で済む人」「重症化する人」分けるカギは?
・世界の引っ越したい国人気ランキング、日本は2位、1位は...


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:カジノ産業に賭けるスリランカ、統合型リゾ

ワールド

米、パレスチナ指導者アッバス議長にビザ発給せず 国

ワールド

トランプ関税の大半違法、米控訴裁が判断 「完全な災

ビジネス

アングル:中国、高齢者市場に活路 「シルバー経済」
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:健康長寿の筋トレ入門
特集:健康長寿の筋トレ入門
2025年9月 2日号(8/26発売)

「何歳から始めても遅すぎることはない」――長寿時代の今こそ筋力の大切さを見直す時

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    東北で大腸がんが多いのはなぜか――秋田県で死亡率が下がった「意外な理由」
  • 2
    1日「5分」の習慣が「10年」先のあなたを守る――「動ける体」をつくる、エキセントリック運動【note限定公開記事】
  • 3
    豊かさに溺れ、非生産的で野心のない国へ...「世界がうらやむ国」ノルウェーがハマった落とし穴
  • 4
    50歳を過ぎても運動を続けるためには?...「動ける体…
  • 5
    25年以内に「がん」を上回る死因に...「スーパーバグ…
  • 6
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害…
  • 7
    「人類初のパンデミック」の謎がついに解明...1500年…
  • 8
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 9
    20代で「統合失調症」と診断された女性...「自分は精…
  • 10
    トレーニング継続率は7倍に...運動を「サボりたい」…
  • 1
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ女性が目にした光景が「酷すぎる」とSNS震撼、大論争に
  • 2
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 3
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット民が「塩素かぶれ」じゃないと見抜いたワケ
  • 4
    東北で大腸がんが多いのはなぜか――秋田県で死亡率が…
  • 5
    皮膚の内側に虫がいるの? 投稿された「奇妙な斑点」…
  • 6
    なぜ筋トレは「自重トレーニング」一択なのか?...筋…
  • 7
    1日「5分」の習慣が「10年」先のあなたを守る――「動…
  • 8
    飛行機内で隣の客が「最悪」のマナー違反、「体を密…
  • 9
    25年以内に「がん」を上回る死因に...「スーパーバグ…
  • 10
    豊かさに溺れ、非生産的で野心のない国へ...「世界が…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 6
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果…
  • 7
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 8
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 9
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 10
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中