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台湾有事

台湾が予備役拡充に寺院やNGOの職員を召集

Taiwan to Raise 'Temple Militia' of Holy Villagers to Fight off China Invasion

2021年4月21日(水)19時37分
ジョン・フェン

台湾で長らく待ち望まれている予備役の現代化は、2022年、新たな召集パターンの試験運用とともに始まる。2022年2月から、予備役兵はこれまでよりも頻繁に召集され、召集日数も長くなる。有事への備えを強化するためだ。

国防部のスケジュールによれば、本格運用な2024年になる見込み。

防衛アナリストらによれば、台湾に中国が侵攻した際に、いわゆる「僧兵」が前線で闘う可能性は低いという。とはいえ、各地に分散した村や町の信仰の場を拠点とする「追加の人員」は、土地勘を活かした主要な道路や橋の防衛、反乱の組織化などのかたちで、戦いに貢献する可能性がある。

未知の要素は台湾市民?

台湾の常備兵の数は18万5000人ほどで、さらに26万人を予備役として召集できる。さらに、台湾海峡で軍事衝突が起きた場合には、人口2300万人の台湾市民が未知の要素になると言われることもある。

4月23日には、台湾が毎年おこなっている最大規模の軍事演習「漢光演習」が始まる。フェーズ1は、記録的な8日間という長さで、4月30日まで行われる予定だが、ここでは、中国による本格的な侵略を想定したコンピューター支援シミュレーションが実施される。そうした侵略を台湾軍が撃退するまでには、丸1週間を要すると予想されている。

実射演習がおこなわれるフェーズ2は、7月中旬に予定されている。

(翻訳:ガリレオ)

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