最新記事

東京五輪

五輪組織委の森喜朗会長が辞意 後任は川淵三郎元会長で調整

2021年2月11日(木)15時49分

東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長が辞任する意向を固め、関係者に伝えたことが分かった。事情を知る複数の関係が明らかにした。後任には日本サッカー協会の元会長で、選手村の村長を務める川淵三郎氏の名前が挙がっている。REUTERS/Kim Kyung-Hoon

東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長が辞任する意向を固め、関係者に伝えたことが分かった。事情を知る複数の関係が明らかにした。森会長は「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」などと発言し、国内外から批判を浴びていた。後任には日本サッカー協会の川淵三郎元会長の名前が挙がっている

森氏は東京五輪を成功させることが「最後のご奉公」とテレビ番組で語っていたが、7月の開会式まで半年を切る中で辞任する見通しとなった。毎日新聞によると、組織委が12日に開く緊急会合で表明する。

後任は日本サッカー協会の元会長で、選手村の村長を務める川淵氏を充てる方向で調整しており、関係者の1人によると、森氏と組織委の武藤敏郎事務総長が11日にも川淵氏と面会する予定だという。

日本テレビによると、森氏は11日、同局の取材に対し、気持ちは12日に話す、問題をこれ以上長引かせるわけにはいかない、などと心境を語った。

森会長は3日に開かれた日本オリンピック委員会(JOC)臨時評議員会で、女性蔑視と取られる発言をして波紋を呼んだ。翌日に撤回、謝罪したものの、批判が収まる気配はなく、いったん幕引きを図ろうとした国際オリンピック委員会(IOC)は9日、「(発言は)完全に不適切であり、IOCの誓約に反している」と改めて声明を出した。

森氏の発言で五輪ボランティアの辞退者が相次ぎ、トヨタ自動車や日本生命などスポンサー企業からも厳しい意見が出ていた。

*内容を追加しました。

(竹本能文 編集:久保信博)

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2021トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・新型コロナ感染で「軽症で済む人」「重症化する人」分けるカギは?
・世界の引っ越したい国人気ランキング、日本は2位、1位は...
→→→【2021年最新 証券会社ランキング】


ニューズウィーク日本版 世界も「老害」戦争
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年11月25日号(11月18日発売)は「世界も『老害』戦争」特集。アメリカやヨーロッパでも若者が高齢者の「犠牲」に

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米FRB議長人選、候補に「驚くべき名前も」=トラン

ワールド

サウジ、米に6000億ドル投資へ 米はF35戦闘機

ビジネス

再送米経済「対応困難な均衡状態」、今後の指標に方向

ビジネス

再送MSとエヌビディアが戦略提携、アンソロピックに
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影風景がSNSで話題に、「再現度が高すぎる」とファン興奮
  • 4
    マイケル・J・フォックスが新著で初めて語る、40年目…
  • 5
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 6
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 7
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 8
    「嘘つき」「極右」 嫌われる参政党が、それでも熱狂…
  • 9
    「日本人ファースト」「オーガニック右翼」というイ…
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 6
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 7
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 8
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 9
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 10
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中